2015年09月30日

ルルメイト 第1巻(ミヤコヒト)

ミヤコヒトさんの「ルルメイト」第1巻を読みました。



コミックキューン連載作品で、9月26日に本誌2号目と同時発売された3冊のうちの1つです。


演劇部に入ろうと部室を訪れた弥恵は、演劇部がすでに部員ゼロで休止状態だったことを知ります。しかも部室には3人の先客が。軽音部の輪乃(わの)、漫研の真菜(まな)、そして書道部のルル。それぞれ部員が1人しかいない部どうしで共同の部室を使っているようです。こうして、4人は所属する部はバラバラながらもひとまずの仲間として一緒の部屋で活動することになります。


基本的にはほのぼの日常4コマです。4人それぞれの個性や所属する部に関するエピソードが適度に織り込まれ、変化に富んだ学園生活が展開されます。日本語はまだ勉強中だけどいつも一生懸命な留学生・ルルが良い味を出しています。作品のタイトルにもなっていますし、この作品のマスコット的存在です。


百 合

直接的に恋愛をテーマにしたエピソードはほぼ無いものの、女の子どうしの友情や絆がちょくちょく描かれます。

特に真菜は幼馴染の輪乃にかなり強い気持ちを抱いているようです。なんと初恋の相手からして輪乃。

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ただし、当時は輪乃のことを男の子だと勘違いしていた模様。


その後かなりのツンデレに育ってしまった真菜ですが、今でも輪乃への特別な気持ちを覗かせることがあります。ある先輩にそのあたりを見透かされて、発破をかけられるシーンもありました。

『女の子は、好きな人のためならいくらでも変われるものよ』

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ちなみに、単行本のおまけページではこの先輩によって顔に「百合」と落書きされていました。

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どのキャラクターもそれぞれの個性に応じた言葉を落書きされているので、つまりはそういうことなのでしょう。


ちなみに真菜は漫研らしく漫画を描いているのですが、これも百合な内容のようです。今のところ詳細は不明ですが、いつか内容を見てみたいですね。

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一方、輪乃のほうは今でも真菜が大好きなことを隠していません。キャラクター的に冗談に見えるシーンが多いですが、意外と本気の可能性も・・・?

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ちなみに上のコマで言及されている安東さんと渡部さんというのは最近噂になっている女の子同士のカップルらしいです。今のところ名前しか出てきていませんが、地味に気になります。


この巻の最後に収録されているお祭りのエピソードでは「恋人どうしみたい」とまで言われている真菜と輪乃。今後の進展に期待できそうです。

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2015年09月29日

コミックキューン 2015年11月号

8月に創刊された新たな4コマ漫画雑誌「コミックキューン」。今回はその第2号(2015年11月号)を紹介します。



今回の表紙は、甘党さんの「となりの吸血鬼さん」。コミック第1巻がこのコミックキューン第2号と同時発売でした。


秋のキューンの森美術館

巻頭カラーページには、「秋のキューンの森美術館」という企画があります。コミックキューンの作家さん達が、それぞれ秋をテーマにしたイラストを寄せています。

一部ですがゲスト作家さんもおり、個人的に注目なのは「桜Trick」のタチさんが参加していること。しかも別に百合がテーマの企画でもないのにキス(と思われる)シーンを描いてくれています。さすがです。

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となりの吸血鬼さん(甘党)

ソフィー達が、灯の学校の文化祭に行くお話。定番ネタの数々に、ソフィーとエリーが吸血鬼らしいリアクションを返してくれます。

百合要素は控えめですが、珍しく学校が舞台ということで朔夜と夕がわりと目立つ役回りで出ています。欄外のキャラクター紹介によると朔夜は「夕と仲良し」、夕は「朔夜と仲良し」とのこと。コミック第1巻の時点では出番がまだ少なかったですが、今後の展開が気になる2人です。


パンでPeace!(emily)

登山に行ったのあ、そして家でのあを心配するふゆみ。そんな2人の姿が交互に描かれます。のあは同級生からも下級生からも妹からも大人気ですね。

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しすたー・いん・らう!(阿部かなり)

義理の姉妹の同居生活漫画。妹の白乃が姉の愛姫を「お姉さま」と呼んで慕っており、かなりガチっぽい感じ雰囲気を漂わせます。

今回は新キャラクターの逢隈(おおくま)姉妹が登場。姉の小奈は愛姫と、妹の萌花は白乃と友達のようです。どこまで本気かわかりませんが、こっちの姉妹もちょっと行き過ぎた姉妹愛の予感?

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私の友達が世界一かわいい。(三月)

食欲の秋、ということでまりあがちょっとおデブに。生徒会メンバーを巻き込んで、みんなで運動することになります。普段はライバルな和泉と結城にちょっと友情が芽生えているのに注目?

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ニョロ子の生放送!(むく)

こころの家にみんなで遊びに行って、ついでに配信も行います。

こころの見た目がかなり若い母親も登場。かなりの親バカです。こころが友達を連れてきたことを喜んでいるようです。


わたしのご主人様は人間じゃない気がする(高崎ゆうき)

悪魔顔のご主人様(女性)のもとで働く、メイドのメイのお話。

今回はメイの友人・このみが、メイの職場に遊びに来ます。このみはメイのご主人様のつもりでいるらしく、「誰が本当のご主人様かはっきりさせなきゃいけないかも…」などとかなりアレなことを呟いています。

「メイの乙女末永く守っていくつもりだよ」などと意味深な発言も。具体的に何をするつもりなのでしょうか・・・。

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ルルメイト(ミヤコヒト)

部員が1人しかいない演劇部・漫研・軽音部・書道部が、一緒の部室で活動するお話。

今回は、夏休み明けの雑談です。そうとしか言いようのない内容ですが、軽快なボケとツッコミによりテンポよく進行しています。百合というほどではないにせよ、ナチュラルにイチャイチャしているのが微笑ましいです。

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私立星城学園きらりん寮(はなこ)

男性が苦手な主人公・蓮(れん)が、男よりかっこいい王子様系女子の楓とルームメイトになるお話。

今回は、蓮の幼馴染で親友な真(まこと)の部屋をみんなで掃除することになります。かなりの汚部屋です。この手の親友ポジションキャラは常識人であることが多いような気がしますが、今回の話を見る限り真はわりと突き抜けてますね。


青春スウィートトラック(TOもえ)

陸上部もの。主人公のりくが後輩たちから好かれまくっているようです。そしてそれをいつも背後から眺めて悶えている久実は、(本人は無意識にせよ)かなり気合の入った百合好きのようです。

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かたるり♪ハーモニクス(くろば・U)

「弾き語り部」に新入部員候補・まつりが登場。るりの百合的な口説き文句にドン引きかと思いきや、むしろかなりの好感触。そのまま入部してくれることになります。

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ギャグ漫画かと思いきや、後半はけっこう真面目に悩むシーンがあったり、意外と青春しています。この作品は正式な連載ではなく「3号連続ゲスト」とされているので、3回目となる次回ついに完結?


九彩エンドコンテンツ(藤枝雅)

連載第2回目ですが、1枚の絵と短い文章が載っているだけ。実質休載。さすがです。


ギャルとオタクはわかりあえない。(河合朗)

タイトルから想像される内容とは裏腹に、実はアイドルものだったというサプライズから始まった作品。地味なオタクとされている子が実は人気アイドルで、ギャルの子はそのファンだったという設定です。

ギャルの子はアイドルの正体を知った後もファンを続けているようです。普段の姿とアイドルとしての姿のどちらが好きなのか、みたいな話が今後のテーマになっていくのかも?


シーズンシアターシアトリカル(源久也)

動画制作をしている女の子達のお話。正直設定がよくわからないのですが、どうやらかなりお金を持っているグループのようです。主に百合動画を制作しているということで、ストーリーもわりと百合っぽい感じ。


JK小説家っぽい!(みかみてれん・九郎)

小説家を目指す女子高生たちのお話。

女の子たちがよく抱き合ったりしているので雰囲気的には結構百合っぽいかもしれません。「女の子同士が絡みあっている本もよく読みますし!」と公言するキャラもいます。

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なんなら百合小説とかに挑戦してみてほしいですね。



百合っぽい要素のありそうな作品をざっと紹介してみました。こうして見ると、かなりの割合の作品に百合要素が含まれているのがわかると思います。1ページ目に「桜Trick」のタチさんを持ってきていることも含めて、百合狙い撃ちに来ているようにすら思えます。

4コマということで本格的なラブストーリーは少ないですが、女の子同士の絆がメインになっている作品はかなりの数にのぼります。というか、友情程度のものも含めれば大半がそうです。もはや男性キャラが登場する作品のほうが浮いているレベル。

このブログではあえて紹介しませんが、男性キャラが登場する一部作品も決して悪い内容ではないので、メリハリをつけるため(?)気がむいたら読んでみてもいいかもしれません。


日常系4コマ漫画誌としても、百合漫画誌としてもかなりのポテンシャルを持った雑誌だと思います。次号も楽しみです。

 

  

  
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Kindleの芳文社コミック第1巻半額セールに「桜Trick」「Aチャンネル」「ゆゆ式」など追加

先日の記事でも紹介した、Kindleの芳文社コミック第1巻半額セール。基本的にアニメ化された作品が対象のようです。

その時は「桜Trickがなくて残念」と書いたのですが、その後「桜Trick」もセール対象に追加されました。どうやら徐々に対象作品が増えているようです。



百合っぽい要素が含まれていている作品としては、他に「Aチャンネル」や「ゆゆ式」なども新たにセール対象となっています。

 


この調子でセール対象作品が増えて行けば、そのうち「きんいろモザイク」も対象になるかも・・・?

  

  




【追記】

その後「きんいろモザイク」もセール対象に追加されました。




【参考】

以前に紹介したことがある作品は、該当記事へのリンクを貼っておきます。

「桜Trick」(1巻2巻3巻4巻5巻
「桜Trick」(作品全体の紹介)
「Aチャンネル」(作品全体の紹介)
「ひだまりスケッチ」(7巻8巻
「ひだまりスケッチ」(作品全体の紹介)
「けいおん!」(作品全体の紹介)
「かなめも」(作品全体の紹介)
タグ:電子書籍
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2015年09月27日

Kindleで芳文社のアニメ化作品第1巻が半額セール中

Kindleストアで、芳文社コミックの半額セールが行われています。対象は、おもにアニメ化されたことのある作品の第1巻です。

芳文社といえば萌え系の4コマ漫画の印象が強いですが、百合要素の含まれる作品も多数存在しています。以下では、セール対象のうち百合要素のありそうな作品を挙げていきたいと思います。

  

  

わたしにわかる範囲だとこんな感じでしょうか。

正直、思ったほど無かったような気がしなくもないですが、作品に興味があってまずは第1巻から読んでみたいという人は今回のセールを利用してみてはいかがでしょうか。

ちなみに個人的には芳文社でアニメ化で百合というとまず「桜Trick」を思い浮かべるのですが、残念ながら今回はセール対象ではないようです。残念。


【追記】

その後「桜Trick」もセール対象に追加されました。徐々に対象作品が増えているようで、「きんいろモザイク」「Aチャンネル」「ゆゆ式」なども追加されています。

   


おまけ:双葉社のコミックも第1巻がセール中

ついでと言ってはなんですが、双葉社の一部作品も第1巻がセールになっています。こちらはなんと107円。

対象作品がそれほど多くないうえに基準もいまいち不明なのですが、百合っぽいのを探すと以下のような感じ。





ちなみに、双葉社ということで百合好きが期待したかもしれない「Girl Friends」「15才」などは今回対象外。基準がよくわかりません。
 

【参考】

以前に紹介したことがある作品は、該当記事へのリンクを貼っておきます。

「桜Trick」(1巻2巻3巻4巻5巻
「桜Trick」(作品全体の紹介)
「Aチャンネル」(作品全体の紹介)
「ひだまりスケッチ」(7巻8巻
「ひだまりスケッチ」(作品全体の紹介)
「けいおん!」(作品全体の紹介)
「かなめも」(作品全体の紹介)
「女子高生 Girls-High」(作品全体の紹介)
「女子高生 Girls-Live」(作品全体の紹介)
「妄想少女オタク系」(作品全体の紹介)
タグ:電子書籍
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となりの吸血鬼さん 第1巻 / 甘党

9月26日は期待の4コマ漫画雑誌「コミックキューン」第2号の発売日でした。掲載作品である「となりの吸血鬼さん」「ルルメイト」「私立星城学園きらりん寮」の単行本第1巻も同時発売。

というわけで、全部揃えてみました。

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店舗特典も含めるとかなりのボリュームです。


どれから読むかかなり迷ったのですが、まずは甘党さん作の「となりの吸血鬼さん」第1巻から紹介します。



百合テイストの漫画がかなり多いコミックキューンですが、この「となりの吸血鬼さん」もその1つです。


ストーリーの中心となるのは、人間の女の子・灯(あかり)と、吸血鬼の女の子・ソフィー。ある日灯が森の中で迷っていたところを、散歩中のソフィーが見つけたのをきっかけに出会いました。

人間なのに吸血鬼をまったく怖がらない灯に最初は戸惑っていたソフィーでしたが、灯の素直さに次第に心を開いていきます。そして2人は友達になり、やがて灯はソフィーの住む洋館に一緒に住むことに。

吸血鬼のソフィーは、日中に寝て夜に活動します。でもインドアなりにかなり現代の生活に馴染んでいる感じで、ネットとアニメが大好き。ソフィーと灯は生活サイクルの違いを乗り越えつつも、楽しい同居生活を送ります。




灯はかわいいものが大好きで、人形のような容姿のソフィーをとても可愛がっています。というか、かなり欲望丸出しで愛で回しています。吸血鬼に襲われるのが怖くないどころか、むしろ襲ってほしいとすら思っています。

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これにはさすがにソフィーのほうがちょっと引いてしまうほど。


ソフィーの洋館に同居できることになった際には、「相思相愛」「結婚したも同然」と大喜びしていました。

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こんな灯ですが、ソフィーへの愛が行き過ぎていること以外はきわめてマトモ。家事万能なのでソフィーとしても助かっていますし、自分を外の世界との交流に連れ出してくれたことに感謝もしているようです。

普段は素直になれませんが、きっとソフィーとしても灯のことが好き・・・なはず。


とあるシーンではわりとノリノリで「マリみて」のパロディをやっていました。

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ひなた

ひなたは、灯の親友にして幼馴染。基本的には、明るくて活発な女の子です。

しかし灯への愛が若干行き過ぎている感があり、正確な身長・体重から下着の柄まであらゆるデータを把握しています。ひなたがソフィーに語ったところによると、灯は「心のアイドル」「天使」

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灯の交遊関係に関する話には基本的に過剰反応。灯が「(みんなと)ずっといっしょにいたいね」みたいなことを言った際には、何を想像したのか鼻血を出してよろこびました。

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どう見ても友情以上の感情を抱いていますが、灯がそれに気づくことはありません。灯は自分はソフィーにベタベタしているわりに、他人からの愛情には鈍感なようです。

灯が最近ソフィーばかりに構っていてひなたは寂しい想いをしているようですが、ひなたが報われる日は来るのでしょうか?


エリー

この巻の終盤のエピソードでは、もう1人の吸血鬼・エリーが登場。ソフィーとは数百年前からの知り合いのようです。

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エリーによると、ソフィーとは恋人だとか。ソフィーは否定していますが、実際浅からぬ関係であることは伺えます。

ソフィーがエリーに自分の血を吸わせるシーンがあったり。

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吸血鬼どうしで血を吸いあうことにどのような意味付けがあるのかはわかりませんが、なんとなく妖しい関係を想像してしまうのは私だけ・・・?

また、エリーからキスされてもソフィーはそれほどかたくなに拒否はしていません。

これらの行為が吸血鬼どうしでは普通のことなのか、それともエリーの言うとおり2人は特別な関係なのか。今後の展開が気になります。


おまけ 〜朔夜と夕〜

ソフィーが灯の学校に行くエピソードでちらっとだけ出てくる、灯のクラスメイトの朔夜と夕。ソフィーを可愛がる夕に対し、朔夜が「夕には私がいるでしょー?」という微妙に気になる発言をしています。

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1巻ではこのエピソードくらいでしか出てこないので具体的な関係はまだ不明ですが、なんだか気になる2人です。灯とひなたが光にちなんだ名前なのに対して、この2人は夜にちなんだ名前なのも何か意味が・・・?考えすぎかもしれませんが。



そんな感じで、人間と吸血鬼の同居コメディとしても、百合漫画としてもとても楽しめる作品だったと思います。続きが楽しみです。

  


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2015年09月22日

あさがおと加瀬さん。/ おべんとうと加瀬さん。(高嶋ひろみ)

今回は、高嶋ひろみさんの「あさがおと加瀬さん。」と「おべんとうと加瀬さん。」を紹介します。

加瀬さんシリーズは、百合アンソロジー「ひらり、」で連載されていた作品です。巻によってタイトルが違うのは、連載時点でも毎回「〇〇と加瀬さん」という形で違うタイトルになっていたため。これは「ひらり、」が読み切りを原則としていたからだそうです(単行本1巻のあとがきより)。

最近配信された「ひらり、」の無料マガジン(『ひらり、』コミックスの第1話を集めたもの)でも表紙に選ばれているあたり、「ひらり、」を代表する作品の一つだったと思います。




単行本第1巻「あさがおと加瀬さん。」は、2012年7月発売。




2巻目の「おべんとうと加瀬さん。」は、2014年7月発売でした。




続いて今月(2015年9月末)には、3巻目にあたる「ショートケーキと加瀬さん。」がリリースされます。



ただ、正確な発売日はややあいまい。amazonでは9月30日となっていますが、「ひらり、」の公式Twitterアカウントだと9月25日となっています。


ここはやはり公式が正しいと思っていいのでしょうか・・・。


以下では、既刊2冊分のストーリーとみどころを簡単に紹介します。



あさがおと加瀬さん。(第1巻)



主人公の山田は、学校の花壇の水やりが日課の目立たない女の子。自分のイモい苗字(山田談)やどんくさい性格にコンプレックスを感じています。

そんなある日、陸上部のスターである加瀬さんが朝顔の水やりにやって来ました。

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どうやら加瀬さんはよく学校の花壇を見ていたようで、山田のことも知っていました。こうして、山田と加瀬さんはちょっと仲良くなります。

一緒に遊びに行ったり、マラソン大会の特訓をしたりして、少しずつ距離を縮めていく山田と加瀬さん。そしてマラソン大会の後、加瀬さんは山田にふいにキスをします。


おべんとうと加瀬さん。(第2巻)



正式にお付き合いをすることになった山田と加瀬さん。ここから作中時間2年目となり、2人は3年生になっています。

山田と加瀬さんは、晴れて同じクラスになりました。でも相変わらず人気者な加瀬さんを見て、山田は冴えない自分との落差にちょっとコンプレックスを感じたりも。そんな山田の気持ちをよく察して、毎回いいところで駆けつけてくれる加瀬さんの空気の読みっぷりが光っています。すでにつきあっているということで、要所ではキスシーンも入ります。


この巻の中盤では、全体の半分ほどのページを使って修学旅行のエピソードがあります。こういう非日常かつ集団行動なシーンはいつもとちょっと違う雰囲気で新鮮です。お風呂では、山田が加瀬さんの体をもろに見てドキドキしてしまったりも。


余談ですが、2人が行った水族館の名前が「沖縄Chuら海水族館」だったのにちょっとクスっと来ました。

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元ネタは「沖縄美ら海(ちゅらうみ)水族館」ですね。世界最大級の水槽があることで有名。

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沖縄美ら海水族館公式サイト


そんな観光情報はともかく、2人はこの旅行を通してさらに仲を深めます。山田のヤキモチも少しは落ち着いてきた・・・かもしれません。


高校生活最後の年には他にもイベントがたくさん。加瀬さんには陸上の大会もあります。この先で山田と加瀬さんを待っているものは・・・?

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今月末発売の3巻目「ショートケーキと加瀬さん。」は、高校3年生の夏から始まります。


  


第1話は現在電子書籍として配信中の「ひらり、」無料マガジンでも読むことができます。他にも「ひらり、」関連作品の第1話がまとめて収録されているので、興味がある人はまずこちらから読んでみてもいいかも。


 
タグ:加瀬さん
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2015年09月18日

Destiny of the Shrine Maiden(英語版『神無月の巫女』)

先月KADOKAWAの漫画がセールだった時にちょっとだけ触れた、「神無月の巫女」。

 

久しぶりにアニメ版を見たくなってしまったので、勢いでDVDを購入してしまいました。ついでなので英語の勉強もしたいと思い、北米版にしてみました。

パッケージはこんな感じ。

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パッケージを見る限り、北米版ではタイトルが「Destiny of the Shrine Maiden」となっているようです。直訳すると「巫女の運命」。

ただし本編中のでは日本語のタイトルロゴがそのまま使われており、ナレーションや予告編(英語吹き替え)でもそのまま「Kannaduki no Miko」と呼ばれています。


メニュー画面はこんな感じ。

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音声は日本語と英語を選択可能です。字幕は英語を収録しておりON/OFFの切り替え可能。映像特典はPVとノンクレジットOPくらいですが、他にアートギャラリーとしてイラストを何点か収録しています。

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英語吹き替え版「神無月の巫女」

以下では、作中の台詞のうちどう訳されているか気になったものをかいつまんで紹介したいと思います。英語吹き替えと英語字幕で微妙に内容が異なりますが、主に吹き替え版を紹介します。


まず第1話冒頭、作中で最初の台詞。月の社をバックに、主人公・姫子のナレーションから始まります。

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「月には、朽ち果てた誰も知らない社があるの。」

"On the surface of the moon, there is an abandoned shrine that no one knows about."

☆abandoned:破棄された
☆shrine:神社

「すべては、ここから始まりました。」

"And that was a very place where everything began."

とてもわかりやすいきれいな英文です。関係代名詞のthat、関係副詞のwhereなどをほど良く盛り込んでいます。教科書に例文として使いたいくらい。



続いて、千歌音の初登場シーン。

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「ごきげんよう、来栖川さん。」

"Have a nice day, Ms. Kurusugawa."

「ごきげんよう、宮様。」

"Have a nice day, too. Miyasama."

初対面のように見えなくもないですが、実際にはこの時点で2人はかなり親しい仲。ただしそのことは周囲には内緒のため、姫子は人前では千歌音のことを通称である「宮様」と呼んでいます。

「ごきげんよう」は「Have a nice day」。

そして宮様は英語版でもそのまんまMIYASAMAのようです。外国人発音でミヤサーマとなっているのはご愛嬌。



この作品は基本的には伝奇ものということになると思いますが、百合とかロボットとかいろいろな要素が入っていて忙しいアニメです。第1話のラストは、それらの要素をすべて1画面に凝縮したカオスすぎる名シーン。

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うしろで巨大ロボットたちが戦ってるのを無視するかのようにキスを交わす姫子と千歌音。ある意味、この作品を象徴する1カットかもしれません。



この後の次回予告では、姫子の代名詞ともいえる台詞がさっそく登場します。

「千歌音ちゃん、私どうしたらいいのかな?」

"Oh,Chikane, tell me. What am I supposed to do?"

☆be supposed to〜:〜することになっている、〜すべきとされている

次回予告の最後に姫子が必ず言う台詞。もとの日本語のシンプルさと比べると、ちょっと長めの英文になっています。そのためか、第2話以降では少しずつ簡略化され、最終的にはおおむね"Chikane, what am I supposed to do?"で落ち着きます。基本的に次回予告の最後に毎回この台詞を言いますが、回ごとに声優さんの演じ方が変わっているのが面白いです。



ちょっと間を飛ばして、中盤あたりのエピソード。敵が姫子に化けて千歌音を誘惑してくるのですが、千歌音がそれを見破る時の台詞が一部で人気になりました。

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「こんなの姫子じゃない!私の姫子じゃない!」

"This is a lie. It isn't her. She's not like that!"

吹き替え版は直訳すると「姫子はこんな風じゃない」という感じで、ちょっとマイルドになりました。ですが字幕版は原語に忠実に"This isn't Himeko. Not my Himeko!"となっています。



前半では姫子への想いを内に秘め、親友として良き理解者に徹していた千歌音。ですが中盤からクライマックスにかけての千歌音の豹変は当時の視聴者を驚かせました。

「こんなママゴトはもうたくさん!」

"I've had enough of all these childish games any more."

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「姫子、私ね、ずっと欲しかったの。私とあなたの夜が。私があなたを奏でる永遠の夜が。まだ終わりにしたくないの。」

"You see? This is what I've always wanted. To spend a night alone with you. An eternal night together when I can crash your body. And I'm not ready to let it end. "

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「だからお願い。静かにしてね。」

"So do me a favor, just be good and stay quiet."

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「好きよ、姫子。」


"You. You are who I love, Himeko."

姫子を自分の欲望のままに犯した千歌音は、さらに敵勢力である「オロチ」に寝返ります。ここが物語の転機となっています。



終盤ではついに姫子と千歌音の決戦のシーンが。千歌音が姫子を斬りつけながら愛の告白をする場面は視聴者に強烈なインパクトを与えました。

とりあえず台詞がすごく長いです。

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「あなたが好きなの。あなたの瞳が好き。春の銀河のように煌めく瞳が。春の日差しのように優しいまなざしが好き。あなたの髪が好き。そよかぜにひらめくシルクのような、さらさらの髪が好き。あなたの唇が好き。蜜のようなくちづけをくれる、切ない吐息を聞かせてくれる、唇が好き。あなたの声が好き。高くて甘い、心に染み透る、澄み切った声が好き。あなたの体が好き。抱きしめると折れてしまいそうな、華奢な腰が。薄くて、でも形の良い胸が。重ねた肌から伝わってくる、ぬくもりが好き。でも、一番好きなのは、あなたの心。もろくて傷付きやすい、でもどこまでも純粋で美しい、決して誰も責めたりしない、すべてを許す、優しさに満ちた魂の。好きよ、大好き。あなたのすべてが愛おしくてたまらないの、姫子。」

ここまで、計ったら1分半くらいありました。英語版の台詞を全部書き起こしてみたかったのですが、あまりに大変なので断念しました。

とりあえずわかりやすいところだけ書いておくと、「最初のあなたが好きなの」は"The truth is, I love you."です。

繰り返される「〜が好き。」は"I'm in love with 〜"となっています。直訳すると「〜に恋している」という意味なので、恋愛感情としての好きだということがハッキリした印象です。

最後の「好きよ、大好き。あなたのすべてが愛おしくてたまらないの、姫子。」は、"I love you, I really do. I can't help loving every single part of you, Himeko..."。「can't help〜ing」は「〜せずにはいられない」ですね。

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「あなた以外のものなんかもう何もいらない。ただあなただけが欲しいの。あなたと私、2人だけの永遠の夜が。」

"I don't need anything else in the world other than you. You're the only thing I truly want. One everlasting night with you, just two of us."



最終回では、千歌音の行動の真意が明かされます。「日の巫女」である姫子と「月の巫女」である千歌音は、オロチを封印し世界を救うための生贄としてどちらかがどちらを殺さなければならない宿命を負っていたのです。千歌音は、姫子に殺してもらうためにあえて姫子に憎まれようとしていたのでした。姫子は、ここで初めて千歌音の本当の愛に気付きます。そして、自分も千歌音を愛していたことにも。

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「わたしも、千歌音ちゃんが好き。」

"I love you, Chikane."


「好き」の意味の違いという百合作品王道のやりとりも、しっかり英訳されています。


「同じ『好き』だから。わたしの好きも、『千歌音』ちゃんと同じだったから。」

"Because I was feeling the same love for you, that you felt for you me, Chikane."


しかし千歌音は自分が姫子を傷つけたことを悔い、姫子の愛を受け入れることができません。姫子はそんな千歌音の唇をキスで塞ぎ、自分の気持ちを告白します。


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「お日様は、お月様があるから輝くんだよ。」

"The sun can shine because it's with the moon. "

「笑顔になれる。元気になれる。お月様が輝き方を教えてくれるから、もっともっと輝きたいって頑張れるの。」

"It can smile and glow with happiness. Because the moon teaches the sun how to shine. I can struggle with all its might to become brighter."

「お月様のために、私、ずっとずっと月を照らし続ける。」

"I want to shine upone the moon."


「千歌音ちゃんの姫子になりたい。」

"I want… I want to become your very own Himeko. "


「千歌音ちゃんの姫子になりたい」は日本語版でも印象的な台詞でしたが、英語版ではvery own(〜だけの)がついてさらに強調されています。


ちなみに英語版ではこの後にもう一言台詞が増えているようです。

"And warm the moon with my light."

直訳すると「そして、月を私の光で暖めてあげたい」という感じでしょうか(あまりヒアリングに自信なし)。





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「好きだよ、千歌音ちゃん。」

"I love you, I love you Chikane."


「誰の前だって言える。恥ずかしくなんかないよ。本当だよ。」

"I'll say it anywhere, anytime. I'm not ashamed or embarrassed. I swear you."


「愛してるよ、千歌音ちゃん。」

"I'm in love with you, Chikane."


こうしてお互いの愛を確かめ合った2人。ですが、世界を救うために千歌音が犠牲になるという運命は変わらず、2人は再び離れ離れになってしまいます。

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「姫子!私また生まれてくる!きっとまた帰ってくる!だから見つけて!私のこと見つけてね!きっとよ!」

"Himeko, I'll reincarnate! I'll come back to you! But you've got to look for me. Promise me you never stop looking. Please promise me you never forget!"

「忘れないよ!絶対!姿も記憶も関係ない!私わかる!千歌音ちゃんんこと絶対見つける!見つけるから!」

"I'll never forget! I won't! Neither memory nor appearance will matter. I'll never stop looking for you as long as I live, and I'll find you Chikane!"

reincarnate(転生する)というマニアックな単語が使われています。ちなみにここは字幕版ではやや簡単なrebornです。

この別れのシーンでは、日本語版では「見つけて!」「きっと!」などの短い同じ言葉をあえて繰り返している感じでした。ですが英語版は少しずつ微妙に表現を変えて同じ言葉の繰り返しを避けています。このように繰り返しを避ける傾向は英語の特徴かもしれません。




そして、エピローグ。

千歌音の犠牲により、地球は「オロチ」のいない平和な世界として再生されました。しかし、千歌音が最初から存在しなかったという一種のパラレルワールドになっています。誰も千歌音の存在を覚えてはいません。

姫子は平和な生活を送りつつも、ときおりどこか心に穴が開いたような喪失感を感じています。まるで自分がまだ知らない誰かを待ち続けているような感じ。

そんなある日、姫子は1人の少女に出会います。その姿は、姫子が心のどこかで待っていた人そのものでした。

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姫子と千歌音のナレーションにより、物語は幕を下ろします。

『私達は、また、恋に落ちる。』

"We will fall in love, once again."

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印象的な一言だけ紹介しようと思っていたのですが、思った以上に長くなってしまいました。

全体的にかなり良い感じの翻訳がされているので、ついつい聞き入ってしまいます。単純な直訳ではなく、しっかり英語として自然な表現になっている感じです。それでいて文法的にはほぼ中学英語の範疇に収まっており、とてもわかりやすいです。私自身はそれほど日本のアニメの海外版を見ているわけではありませんが、これはかなり良くできた翻訳のような気がします。

英語版の声優さん達もイメージぴったりのハマり役です。姫子は日本版の雰囲気にかなり近く、かよわさと強さを併せ持った演技を聞かせてくれます。ちなみに英語版姫子の声優さんは「けいおん!」の唯や「セーラームーン」のうさぎ、「ストライクウィッチーズ」のバルクホルンなども演じているようです。演技の幅が広いですね。

千歌音の声優さんもかなり良い感じです。さすがに日本語版の川澄綾子さんの雰囲気そのままとはいきませんが、自分なりの解釈で見事に演じきっていると思います。普段の落ち着いた雰囲気と感情が高ぶっているときの変化が日本語版より大きい印象。特に終盤の"The truth is, I love you."(あなたが好きなの)のから始まる一連のくだりは必聴です。


北米版DVDには日本語版の音声もそのまま収録されているので、日本語版とほぼ同様の仕様で楽しむこともできます。作品のファンで英語版に興味がある人、あるいは初めてこの作品に興味を持った人も、機会があったら視聴してみてください。



ちなみに海外のDVDは日本と「リージョン」(地域ごとに決められた仕様)が異なるために国内のプレイヤーでは再生できないおそれがあります。

ただしPC内蔵のドライブではそのあたりの制限がゆるいようで、私のPCでは問題なく再生できました。もしできなくても外付けのDVDドライブを買ってリージョン変更の操作をすれば再生できるようになります。今ならDVD専用のドライブなら2000〜3000円程度で買えるはず。
 
なおBlu-rayだと日本とアメリカが同じリージョンに設定されたため、海外のBlu-rayをほぼ無条件に再生できるようになっています。「神無月の巫女」がまだBlu-ray化されていないのが残念。
 

 



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2015年09月13日

女子校ルール

前回の記事では、元祖女子校あるある漫画「女子高生Girls-High」の新刊を紹介しました。だからというわけではないのですが、今回は同じく女子校本あるある本である「女子校ルール」を紹介します。



女子校に通う女の子達の生態を、1コマ漫画(わりとかわいい)とともに紹介している本です。基本的には、異性の目を気にしなくなった女の子たちの堕落ぶりを面白おかしく描くギャグ路線。「女子高生Girls-High」を彷彿とさせるようなシーンもちらほら見られます。

この手の話は近年はいろんな本で書かれているので置いておくとして、このブログ的に注目なのは百合ネタが結構あること。特に気になった部分を挙げていきます。


まずルール(あるある)の1つとして、「学年に1組はレズカップルがいる…という噂を聞く。」というネタが紹介されています。

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添えられている解説によると、みんなこの手の噂の真相が気になるけど確かめられないとか。でも少数ながらカミングアウトする人もいるそうです。


コラム欄にも「女の子どうしの恋愛」というテーマが取り上げられています。。女子校出身者の実体験によるインタビューもあるのが興味深いです。「仲良しの延長で、うっかり足を突っ込んでしまった」とかなんとか・・・。


「女子校の日々」というショートネタのコーナーにも、百合っぽい(かもしれない)ネタがいくつかあります。「レズとまでは行かなくても、友情との境目がわからなくなって女の子を好きになってしまうことがある」という話が載っています。「乳のもみあいが日常茶飯事」なんていうのも。


後半のアンケートコーナーも注目です。「女の子どうしの恋愛はありましたか?」という質問に、なんと7割が「はい」と答えたそうです。さらに「憧れ程度」も含めると、合計で約9割が女の子同士の恋愛に関心があったという結果。「学園公認のレズカップルがいた」なんて報告まで出ています。

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このデータが本当だとすると、あの百合漫画やその百合ゲーで繰り広げられている光景はあながちファンタジーではないのかも・・・???


そんな感じで、女子校あるある本としても、百合本としても面白い内容だったと思います。興味があったら読んでみてください。



ちなみにちょっと前までKindleでKADOKAWA関係の半額セールの対象だったのですが、もうセール終わっちゃってますね・・・。



女子校にスクールカーストはない?

最後に、個人的にちょっと気になったテーマについて。

この本のコラムやインタビューで何度か出てくるのが、女子校はスクールカースト(ヒエラルキー)やいじめの存在しないユートピアだという主張です。

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ですが実はこのあたりは、本(あるいはその他のメディア)によってかなり意見が分かれています。逆に女子校だからこそ厳しいヒエラルキーが存在する、と主張している本も多数あります。

例えば元祖女子校あるある作品である「女子高生Girls-High」は、以前からヒエラルキーを非常に強調して描いてきました。

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出たばかりの最新刊でも、「典型的女子校ヒエラルキー」間の対立を扱ったエピソードがありました。

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百合ゲーでいうと「FLOWERS」もスクールカーストに関する言及がたびたびあり、そういうものが存在する世界だということが伺えました。

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小説だと、柚木麻子さんの女子校ものはスクールカーストをかなり強調しているイメージです(実はわたしはそんなに詳しくはありませんが・・・)

 


逆にスクールカーストは無いと主張している本だと、私が読んだものでは杉浦由美子さんの「女子校力」という本がありました。



こちらはスクールカーストが存在しない理由にも踏み込んでおり、90年代以降の女性の社会進出と結びつけて論じられていました。これによると、バブル崩壊後は女性も実力重視になったので、単なる外見によって階級差別が生じることはなくなったとのこと。その真偽はともかく、興味深い考察でした。


スクールカーストある派とない派で見事に真逆の主張をしている感がありますが、実際のところどうなのか気になるところです。
 
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2015年09月12日

女子高生Girls-High 第11巻(大島永遠)

「女子高生Girls-High」第11巻を読みました。



この作品は、帯によると「夢も理想も木端微塵!元祖『幻想崩壊女子校ギャグ』」!近年よく見かけるようになった女子校あるある本の先駆け的存在です。連載開始は2001年。

完結したわけではないのに約8年ほど新刊が出なかったり、その間に続編「女子高生Girls-Live」があったりと、複雑な連載経緯を持っています。



現在は長年の掲載誌「コミックハイ!」の休刊により「月刊アクション」に移籍して連載中です。


今回の「女子高生Girls-High」第11巻は、4月に出た10巻から5ヶ月でのリリースです。9巻と10巻の間が8年開いたことを考えればかなりのハイペース。


ストーリー

今回も、リアル(多分)な女子高生像をベースにしつつも、おバカに誇張したストーリーの数々が展開されています。

81限目「高二で終活始めたけど何か質問ある?」は、何かのメディアに影響された香田が「終活」を始めるというエピソード。香田のアホな考えなど知るよしもない絵里子たちは、香田が自殺でもしようとしているのではないかと心配します。

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82限目「真冬とマラソンとバカ軍団」は、絵里子がなんとかしてマラソン大会をサボろうとする話。そういえば絵里子は大の運動オンチな設定でしたね。後半、同じくマラソン大会をサボりたい桃香と協力して作戦を練る展開になります。この組み合わせでしばらく2人きりで行動しているのがちょっと新鮮かも。

桃香は個人的に好きなキャラなのでもっと出てきてほしいです。桃香は初出時は姉の由真とケンカしていましたが、実際にはかなりのシスコン。由真の写真をこっそり持ち歩いていたりします。作者さん自ら姉妹百合同人誌を出したことまでありました。



今回は漫画本編では由真との絡みは残念ながらほとんどありません。ただ、メロンブックス特典のイラストカードは由真と桃香になっています。

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なんだか意味深な絵ですが、どういうシーンなのでしょうか・・・?



85限目「お腹に宿す神秘と」では、姫路の妊娠騒ぎが描かれます。だいたいの読者はオチが予想できると思いますが、なかなか真相が明かされないので「もしかして本当に…!?」と思えてくるかもしれません。

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その他には、日常漫画おなじみの季節ネタも満載。雪、花粉、梅雨といった季節を、女子校らしさをふんだんに盛り込んで描いています。このあたりは原点回帰というか、比較的初期のノリを思い出すかもしれません。

スクールカースト的な世界観でグループ間の対立を描いた84限目「高二松クラスメイトとバカ軍団」は、まさに初期〜中期頃によくあったノリです。最近は「女子校にはスクールカーストなんて無いしみんな仲良いよ」みたいな主張をする本をちょくちょく見かけるようになりましたが、この作品はブレません。


ちなみに、今回百合要素は特にありません。しいて言うなら、雪の回で寒さをしのぐために「裸で暖めあう」みたいな案が出てくる程度。

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イメージとはいえ「女子高生カップル 愛の力で生還!」とか「百合っプル」とか書かれてたりします。


初期の巻では由真と綾乃が百合担当だったり、連載休止直前の後半では毛利さんと小柴さんというガチ百合カップルがいたりしました。



連載再開後の10巻・11巻では、そのあたりの描写は特にありませんが、今後の動きに期待です。




【最近の関連記事】

女子高生Girls-High 10巻(大島永遠)
女子高生Girls-Live 第5巻まで 〜花子×カナ〜
女子高生Girls-Live 第6巻(完結) / 大島永遠
 
タグ:女子高生
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2015年09月08日

「Sakura Angels」がアップデートで日本語対応、日本語音声追加

「Sakura Angels」でアップデートが行われ、かねてから告知されていた声優さんによる日本語ボイスが追加されました。



それに合せて、テキストも日本語に切り替えることができるようになっています。

Sakura Angels(Steam公式)



以下、公式の告知からの引用です。日本語は私が勝手につけたもの。

We released a patch to the game that unlocks Japanese voice acting.
(日本語音声追加パッチをリリースしました。)

Also uploaded is a Japanese translation of the game,
(テキストも日本語化できるようになりました。)

you can switch to it by changing the language option in the properties of the game on Steam
(Steamの言語オプションから切り替えできます。)


So who's voicing who?
(声優陣は・・・)

Sayaka is voiced by Ayano Yamamoto
(サヤカ:山本彩乃)

Hikari is voiced by Asami Sanada
(ヒカリ:真田アサミ)

Yuzuki is voiced by Misako Sekiguchi
(ユズキ:関口未佐子)



「Sakura Angels」とは

「Sakura Angels」は、Steamで配信されている海外ゲーム。百合ゲーである「Sakura Fantasy」と同じサークルによる作品ですが、内容上の関連性はなく、百合ゲーでもありません。

このブログでは、「Sakura Fantasy」のついで(?)にプレイして紹介したことがありました。なので今回の日本語版も軽く紹介してみようと思います。



日本語テキスト&ボイス適用方法

日本語音声はアップデートをすれば追加され、自動的にONになっています。Steamを起動する時に自動的にアップデートするか聞かれるので特に迷うことはないでしょう。

なお、アップデートを行うとそれ以前のセーブデータが使えなくなります。環境による可能性もありますが、少なくとも私はそうなりました。一応、注意してください。


テキストの日本語化については、ちょっとわかりにくいかもしれません。切り替えはゲーム内のオプション(Preferences)からできません。

まずSteamクライアントのほうを起動し、上段のメニューから「ゲーム」→「ゲームライブラリを表示する」と進みます。左側に購入済ゲームの一覧が表示されるので、「Sakura Angels」のところで右クリックしてください。

sakuraangelsjee.jpg

するとメニューが表示されるので、一番下の「プロパティ」を選択。

sakuraangelsjee2.jpg

一番右の「言語」タブ内で「日本語」を選択すればOKです。

sakuraangelsjee3.jpg


プレイしてみる

過去に一度プレイしているので内容は知っているのですが、日本語版がどんな感じになっているか確認してみます。

以前の記事でも書いたように、冒頭の主人公(声無し)の夢とかモノローグがとても長いです。その間、画面はしばらく真っ暗。キャラクターと呼べるものの絵が出てくるまでに数分かかります。でも今回は夢の中の声に一部ボイスがついたので、退屈さが多少緩和された・・・かも?


ストーリーの内容・テキストの意味は英語版とほぼ同じ内容です。単なる翻訳なのでそれはそうですね。

ただしテキストの進め方が少し変わっています。英語版では1画面ごとではく1文ごとにクリックさせる形式でした。そのため、ガラガラのウィンドウ内に短い一言だけが表示されているという少し間抜けな構図になってしまうこともありました。

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日本語版では、日本の一般的なPCゲームと同様に「1画面=1クリック」となっています。

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こちらのほうがクリックの手間も省けますし、読みやすいですね。


翻訳の質

翻訳は英語版にとても忠実です。ただ、英語の言葉を一字一句もらさず拾っているため、日本語としては不自然な文章がちょくちょくあります。全体的に翻訳ソフトで訳したような文章です。それをベースに、女の子の台詞を萌えキャラ口調に気持ち程度修正したような感じ。

人称(他キャラへの呼びかけ方)などにも直訳特有の不自然さが散見されます。例えば、「彼」「彼女」「少女」「少年」といった呼び方が頻繁に使われています。キャラ作りとかじゃなくて全員毎回こんな喋り方です。日本語ではふつう目の前にいる人物を「彼」「彼女」などとは呼ばないと思います。学校の英語の授業ならともかく・・・。


不自然とかではなく、純粋に間違っているのではないかという訳も見られます。

例えば、謎の怪物「シャドー」(英語版では「shadow」)に関する説明の部分。英語版では以下のような文章でした。

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"The physical manifestation of all the hatred and negative emotions that might lurk in one's heart."

ここは私の解釈では「人の心に潜む憎しみや後ろ向きな感情が、実体化した物」でした。


ですが、今回の日本語版では以下のように訳されています。

sakuraangelsjee7.jpg

「すべての憎悪の物理的発現と、人の心に潜む可能性への否定的な感情」

何を言っているのかわかりますか?私はわかりません。

推測ですが、訳した人はThe physical manifestation of(〜の実体化・物理的発現)の対象がどこまで含まれるかを間違えているのではないでしょうか。

わたしの解釈では「(憎悪 + 否定的感情)の実体化」だったのですが、今回の訳では「(憎悪の実体化) + (否定的感情)」となっています。これだと憎悪は実体化されるけど否定的感情とやらは実体化されないことになり、なんだか不自然です。

「潜む可能性」という訳もおかしいと思います。これはmightを「可能性」と訳したのだと思われます。mightは確かに可能性に関する言葉ではあるものの、名詞ではなく「〜かもしれない」と言う助動詞です。lurk(潜む)にかかって「潜んでいるかもしれない」とか「誰にでもありうる」くらいの意味で言っていると思われます。


この後もだいたいこんな感じの文章が続きます。自然な日本語、あるいは正しい翻訳にはあまり期待しないほうが良いように思われます。



百合シーン?

決して百合ゲーではありませんが、女の子同士が絡まり合うサービスシーンがよくあるので、見方によっては百合っぽいかもしれません。

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英語版 "They're sharing the same beach chair, hugging together in a pose I can only guess they're been holding for a while as they waited for me to finally catch up."

日本語版「二人は抱き合うように一つのビーチチェアに座っていた。あのままでずっと待っていたんだろうか。」


ただしこれもあくまで単なるサービスシーン的なもので、深い意味はありません。基本的に男性主人公中心のハーレムラブコメ色が強い作品です。

しいて百合的みどころを探すなら、ライバルキャラのユズキと最終的に和解して友達になるシーンあたりでしょうか。実はユズキはある理由によりラスボス「闇の女王」に利用されていただけだったのです。このへんは魔法少女もののライバルキャラの王道ですね。

英語版では以下のような感じでした。

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"Ah... don't be like that. Everyone deserves firends!"

サヤカ「ああもう、そんなこと言わないで。友達を作る資格は誰にでもあるよ!」

"Who cares if you might have done a few silly things before?"

サヤカ「少しくらい間違ったとしても、誰も気にしないよ」

"True friends overlook those sort of things!"

サヤカ「本当の友達は、それくらい大目に見るものなんだから!」


日本語版では、以下のようになりました。

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「ね、友達にふさわしいも、ふさわしくないもないの!そんなこと誰も気にしてないよ。友達はね、ただ友達ってだけ!」

前半はおおむね英語版どおりですが、後半は大きく変更されています。英語では「本当の友達はそんなことは大目に見る」という意味だったのが、日本語版では「友達はね、ただ友達ってだけ!」となっています。

英文の直訳にこだわるあまり不自然な文章が多かった日本語版ですが、最後の最後に大胆な翻訳です。もはや翻訳というよりアレンジあるいは変更の域かもしれません。この変更、個人的にはかなり好きです。どうせならこのオリジナリティを最後だけではなく全編で発揮してほしかったかも。



このように全体的にはかなり直訳調の翻訳になってますが、ストーリーの内容はほぼ正確に把握することができると思います。

ゲームの絵は好きだけど英語だからプレイしていなかったという人は、この機会にプレイしてみてもいかもしれません。現在(9/8時点)、アップデート記念なのか半額の490円になっています。

すでに購入済の人は、今回のアップデートを無料で受けることができます。声優さんの演技を聞きたい人や、途中までしかプレイしていなかった人はもう一度やってみてもいいのではないでしょうか。

Sakura Angels(Steam公式)


【過去の関連記事】

Steamの始め方 〜Sakura Angelsを買ってみた〜
Sakura Angelsを最後までプレイしてみた


Sakura Fantasy Chapter 1 Part 1

Sakura Fantasy Chapter 1 Part 2
Sakura Fantasy Chapter 1 Part 3
Sakura Fantasy Chapter 1 Part 4
出る順!「Sakura Fantasy」英単語集 〜これで読めるかも〜
posted by trinder at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする