2010年11月06日

野ばらの森の乙女たち(1)

白沢まりもさんの「野ばらの森の乙女たち」という漫画を読みました。少女漫画ですが、百合な内容を示唆するコピーが帯に書かれています。

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さてストーリーですが、主人公の初美は、幼馴染のさくらとともに、憧れの名門お嬢様学校・音羽(おとわ)女学院に入学します。寮でも同室になり、改めて変わらぬ友情を誓い合う初美とさくら。

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そんなある時、階段から落ちそうになった初美は、王子様のようなボーイッシュな女の子に助けられます。その人こそ、皆の憧れの的「音羽の華(ソーシャライツ)」である泉だったのでした。

それ以来、ちょっといい感じの仲になっていく初美と泉。しかしそんな時、初美とさくらは泉が親友の繭子とキスしているところを目撃してしまいます。

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初美はこのキスのことが気になりつつも、泉に優しくされるにつれ、ますます泉に惹かれていきます。そして初美はやがて、これが恋だということを自覚するまでにいたります(劇中にはっきり「恋」と明言されています)。

一方泉ほうは、初美に目をかけてくれつつも、やっぱり繭子とも親密そうです。ただ、この巻の最後のほうで繭子とちょっと喧嘩しており、落ち込む泉のもとに初美が駆けつけるところで次巻に続いています。結局泉と繭子はどういう関係なのか?また、泉のもとへ走ろうとする初美を「いかないで」と止めようとしたさくらの心中は?これからの展開が気になります。


・・・というわけで、世界観もストーリーもこれでもかとばかりに百合漫画の王道といった作風になっています。中高一貫のお嬢様女子高に高等部から編入、ちょっと過剰に仲良しな親友がルームメイト、入寮早々に皆の憧れの上級生に目をかけられる・・・なんだかストロベリーパニックを思い出しますね。ストパニに似ているというより、ストパニもこの作品も、百合漫画の王道をひたすら追求した結果こういう感じになっているのでしょう。ストパニが男性視聴者を意識してかいくらか「萌え」を狙った部分があったのと比べると、こちらはより乙女チックで少女漫画的な雰囲気になっています。

驚くのはこの作品が「なかよし」連載だということです。作者コメントによると、作者自身もテーマ的に「なかよし」で描くのは難しいと思っていたようですが、編集長さんが興味を持ってくれたおかげで無事連載に至ったそうです。「りぼん」連載のブルーフレンドといい、最近の少女漫画はすごいですね。


物語の本筋は初美と泉の恋模様のようですが、個人的には初美の幼馴染であり親友であるさくらが非常に気になります。初美とさくらは作品冒頭からかなりイチャイチャしていて、お互いに一番「大好き」であることを確認しあっているのですが、そのすぐ後に初美は泉に恋をしてしまいます。・・・早くも切ない予感がします。

初美にキスしようと迫ったり(後に冗談めかして誤魔化しますが)、初美の着替えを見てドキドキしているあたりから、さくらは初美に明らかに友情以上の想いを抱いるように見えます。それゆえに初美が泉と親しくなることには複雑な心境のようで、2人が仲良くなるのを止めるような言動もちょくちょくしています。

こういう主人公に密かに恋する親友キャラは百合漫画では定番といっていいと思いますが、その多くは報われずに散っていった気がします。

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個人的にはメインヒロインより親友キャラのほうが好きなことが多いんですが・・・。

報われない切なさこそが親友キャラの魅力、といえなくもないですが、たまには親友キャラの想いが実って報われる百合漫画も読んでみたいところ。そんなわけでこの作品のさくらにはなんとか頑張って欲しいところです。

野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)


一応、初美とともに第1巻の表紙になっているということは脈ありなんでしょうか・・・?
 
 
posted by trinder at 22:08| Comment(1) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ストパニに似てますよね
自分も個人的に親友カップリングが好きなので報われないのが残念です^^;
Posted by 冷却 at 2011年01月06日 13:42
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