2011年01月19日

コミック百合姫 2011年 03月号

コミック百合姫の2011年3月号を読みました。引き続いて表紙はダークな雰囲気になっており、そこからすでに巻頭小説が始まっているという変わった作りも継続されています。

以下、印象に残った作品を紹介します。

わっかはねはね(田仲みのる)

OLの主人公の家に突然転がり込んできた、フリーター(陶芸家志望らしい)の親友。最初はあきれていた主人公でしたが、なんだかんだで2人の生活を楽しむようになります。喧嘩する一幕もありますが、一度離れることで改めて相手の大切さがわかりハッピーエンドになっています。

スワコさんと宇宙旅行(さかもと麻乃)

主人公のミカゲは、人妻のスワコと肉体関係を持っています。スワコは交際関係についてはかなり奔放というか節操がないのですが、彼女の不思議な魅力の前にミカゲはすべてを許す気持ちになってしまいます。
大学院生と人妻というのはかなり変わった組み合わせですね。最後は「かけおち」していますが、その後2人がどうなったのか気になります。

ゆるゆり(なもり)

ちなつと仲良くしている向日葵を見て、櫻子がヤキモチを焼く話。あまりギャグ要素もなく、意外なほど普通にストーリーものの百合漫画をやってます。ゆるゆりにしてはページ数が少なめなことも含め、いつもとちょっと違う雰囲気。

オセロ(乙ひより)

無表情でちょっと不思議な雰囲気の友人から、突然好きだと告白される話の後編。簡単に言うと、一度離れることで好きだったと気づく・・・みたいな展開のハッピーエンドだったのですが、それ以前にお互いのどのあたりが好きだったのかちょっと伝わりにくかったのがちょっと残念です。
また、1ページ目を除いてほぼ線画のみの真っ白な画面になっており、黒髪も黒く塗られておらず、トーンも貼られていません。どうもこれは未完成の状態だったらしく、作者コメント欄でお詫びがされています。体調不良が原因だったようなのでしょうがないですが、健康に気をつけて頑張って欲しいところです。

現の愛しい人(竹宮ジン)

「シリーズ読切」ということで連載なのか読みきりなのかイマイチ謎でしたが、普通に前回の続きのようです。憧れのお姉さまだった月子が普通に男好きだったことを知り、那奈はショックを受けます。そしてあっさり月子をあきらめてしまう那奈に憤る陽子。いったいどうなってしまうんでしょうか。

百合男子(倉田嘘)

ある意味、今回一番注目の作品。1ページ目には「この作品には、恐らく多くの方々が望まない表現、描写、そして人物が全面的に登場しております。心臓の弱い方は(以下略)」という穏やかじゃない注意書きが。

主人公の啓介は百合漫画が大好きな男子高校生ですが、周囲にはそのことを隠しているようです。彼が百合姫リニューアル号の批評をしているというメタなシーンからこの作品は始まります。

そんな啓介のクラスにある日、茜という転校生がやってきます。茜は偶然にも同じクラスの沙織と中学時代の同級生で、しかもただの友達にしてはちょっと仲が良すぎる感じ。

yuri20011_3a.jpg
目の前で突如繰り広げれられるリアル百合ワールドに、啓介に電撃が走ります。

その後も2人の様子を観察していた啓介は2人が百合な関係であると確信し、より決定的な場面を見ようと後をつけるのですが・・・とある重要な事実にふと気づいてしまいます。百合という女の子どうしの空間にとって、自分のような男という存在は不要であるということに。そして次回に続きます。

そんなわけでこの「百合男子」ですが、いまのところギャグとしては楽しめなくもない感じです。主人公の無駄に大げさで理屈っぽいモノローグの連発は、まるでデスノートの夜神月のようです。語ってる内容のくだらなさとのギャップが笑いを誘います。

百合ものとしてみた場合はまだ判断に困る段階です。まず沙織と茜に関して啓介がどういう行動に出るのかが気になります。ただ見守るだけなのか、それとも何らかの形で介入するのでしょうか。それ以前に、沙織と茜が本当に百合な関係かもまだ不明です。百合好きな啓介ビジョンからはそう見えるだけで、実際はそういう関係ではないというオチもありえないとは言い切れません。百合専門誌で男主人公という冒険をしてまで連載する価値があるかの判断は、もう少し様子を見てからになりそうです。


リニューアルから2号目となる今回の百合姫ですが、読みきりの佳作が多かったと思います。逆に連載ものはゆるゆりがページ少なめだったりとちょっと大人しめの印象。新連載の百合男子が今後どう転ぶかに注目です。

漫画だけでなく、読み物のページもだいぶ充実してきていると思います。ただ、「百合ソムリエになろう」とか、「百合脳トレーニング」とか、微妙に押し付けがましい企画が多いように感じる部分も。

あとちょっと気になるのはボリューム面で、前号からちょっと減って470ページくらいになっています。しかもこのうち何十ページかはロクロイチさんやリカチさんの単行本の最初のほうをそのまま載せて埋めています。百合姫Sと統合したわりにはそれほどボリュームが増えていない気がするのですが、原因は本誌連載組と百合姫 ON LINE組に分かれたからでしょうか。その百合姫 ON LINEの続報も今回の号には特に載っていないようですが・・・。

コミック百合姫 2011年 03月号 [雑誌]
 


posted by trinder at 02:26 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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