2011年01月21日

オクターヴ 第6巻

秋山はるさんの「オクターヴ」第6巻を読みました。ついに完結編です。

前巻でのすれ違いを乗り越え、雪乃は節子の部屋に引っ越して一緒に住むことになります。何度も体を重ね、2人だけの甘い時間が過ぎていきます。

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仕事もお互いに基本的には順調なようですが、ときどき不安が見え隠れすることも。節子は少しスランプ気味なようで、突然海外旅行に行こうと言い出したり、大きな仕事のチャンスを断ったりと、雪乃を少し心配させます。

一方雪乃も、担当タレントのしおりから再び迫られ、拒絶したため、しおりと険悪な雰囲気になってしまいます。この時しおりから、人格に踏み込んだ結構ひどいことを言われています。

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その後偶然会ったかつての同僚のミカに慰められるものの、そのミカともなんとなく距離を感じてしまう雪乃。


雪乃も節子もお互いにいろいろなことがあって、2人の未来は必ずしも明るいことばかりではないのかもしれません。

ある夜、雪乃と節子は改めてお互いの本当の気持ちを語り合います。強い部分も弱い部分もすべてをさらけ出して話すことで、相手に、そして自分自身にも正面から向き合う2人。そして、出会いによって少しずつ変わっていった自分を肯定することで、2人はともに前を向いて強く生きていく決心をします。

新たな決意を胸に2人で雪乃の実家へと向かう電車の中で、この作品は幕を閉じます。


というわけで今回で完結となったこの「オクターヴ」。

全編を通して雪乃と節子の恋をストーリーの中心に据えてきましたが、恋愛を通して自分自身を見つめなおすというテーマに重点が置かれているように見えました。前半はとにかくネガティブで自分を否定しがちだった雪乃が、節子との出会いによって過去も未来も肯定する強さを身につけるまでのお話でもあったと思います。

2人が出会ってから本当に色々なことがあって、その中で他人と衝突することもあったし、最後まで関係が明確には修復されることのなかった人達もいました。でも他人が何を言おうと、どう思われようと、相手のことが好きだという気持ちを貫き、そんな自分自身をも肯定できるようになったのは雪乃の成長といえるのではないでしょうか。

オクターヴ(6) <完> (アフタヌーンKC)

ところで、ひとつ個人的に複雑だったのがしおりの扱いです。4巻から突然登場した3人目の百合キャラですが、雪乃にあっさりフラれ、その後は雪乃の相談に乗るなど潔い良い人のように思っていました。ですがこの巻では雪乃にまだ未練があったようで、突然キスしたり、拒絶された途端に雪乃にきつい言葉をぶつけるなど、自分勝手な行動が目立ちました。雪乃への未練を断ち切るためにわざとそうしたとか、雪乃にハッパをかけるためにあえて嫌われ役を演じたとか、良い方向に解釈したいところですがそう読み取れる描写は特になし。雪乃に惚れたままだとストーリー的にややこしくなるので退場させられたのかもしれませんが、ちょっと可愛そうなキャラだったと思います。
 
posted by trinder at 23:29| Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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