2012年06月18日

百合男子 第2巻

倉田嘘さんの「百合男子」第2巻を読みました。

前巻の表紙は百合姫片手にポーズを決めた啓介でしたが、今回の表紙はよりによってアイツです。

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アイツ。巻頭にこんなカラーイラストまであります。誰得。

でも表紙を裏返すと・・・。

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さて今回は「師匠」の初登場回から始まります。

百合好きゆえに自分自身が女の子からモテたいという願望がなく、そのため女子だけでなく男子からも浮いている悩める百合男子・啓介。

そんな啓介の前に、見覚えのある魚屋のオッサンが現われ、突然百合知識対決をふっかけてきます。啓介と互角かそれ以上の百合力を持つこの魚屋にたじろぐ啓介。それもそのはず、実はこの男は幼い頃の啓介に百合姉妹(百合姫の前身)をあげて百合男子の道に引きずり込んだ張本人だったのです。

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自分に苦難の道を歩ませた元凶にやり場のない怒りをぶつける啓介でしたが、魚屋は百合男子のあるべき姿を説き、苦しくても手探りで道を探せばいいと教えるのでした。そして感銘を受けた啓介は、以後この魚屋を「師匠」と呼ぶようになります。

そんなこんなで百合道を歩き続ける決意を固めた啓介。そんな時、かねてから百合ップルとして目をつけていた茜と沙織が映画に行くと知った啓介は、さっそく尾行を敢行します。しかしそこで啓介を待っていたのは、籠目正二郎(前巻に出てきた百合男子連盟の1人)との思わぬ再会でした。しかも聞けば、この籠目という男は茜のことが好きらしいのです。

百合男子が百合ップルに手を出すなど言語道断だと憤る啓介でしたが、籠目は啓介のほうこそ現実と虚構の区別がついていないと反論します。籠目が言うには、自分含め大勢の百合男子はあくまでフィクションとしての百合が好きなだけで、それを現実に持ち込む啓介のほうこそおかしいと言うのです。いまだ自らの百合道に迷いを抱える啓介は反論できません。

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さらに追い討ちをかけるように、啓介はこの間の「師匠」が普通に女性と結婚して子供まで作っているという事実を知ってしまいます。やはり、百合は所詮フィクションの世界だけのものなのでしょうか・・・?

それからというもの、ますます迷いが大きくなり、茜や沙織へのストーキング観察も控えるようになっていく啓介。沙織がいつの間にか松岡さんと仲良くなっているなど、気になることがいくつかあったものの、いざとなると不安が生じてこれまでのように首を突っ込めません。

しかし結局欲望が抑えきれず、また沙織たちの動向を探ってしまうのが啓介の悲しい性。そこで啓介は、茜が松岡さんのキーホルダー(沙織が選んであげたもの)を壊してしまった現場を目撃します。これはきっと嫉妬による意図的な行為・・・そう勝手に確信した啓介は瞬時に脳内ストーリーを作り上げます。

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啓介復活!

沙織と茜をガチだと断定し、あっさり元気になった啓介。きっと彼はまた周囲の女の子達を勝手に百合認定してはストーキングし暖かく見守り続けることでしょう。


というわけで2巻目の「百合男子」。

師匠や籠目など、啓介以外の男性キャラも準レギュラー的に定着しつつあり、より様々な「百合男子」の姿が描かれるようになっています。その一方で、百合男子は現実で女の子を好きになってはいけないのかなど、より生々しく答えの出ない問題に首を突っ込んで行きつつあります。百合はフィクションと完全に割り切っている籠目はともかく、啓介はまだ迷いを抱えたままですし、師匠も女性と結婚してはいるものの何か思うところがあるようです。今のところただひたすら悩み続ける内容になっていますが、いつか答えが出る日は来るんでしょうか?

このように百合男子達の生態描写がメインであるものの、ちゃんとした女の子どうしの百合(かもしれない)要素も入っており、こちらも進展中です。といっても茜と沙織がガチなのかどうかは、第1話から引っ張っているわりにいまだに不明。思わせぶりな描写はちょくちょくあるものの、その意味するところは誰にもわかりません。

また、今回この2人に松岡さんがよく絡むようになっています。特に沙織と仲良くなってお互いを名前で呼ぶようになるエピソードは友情ものとしてなかなか悪くない感じ。松岡さんの沙織に対する気持ちは限定版付属のドラマCDでもクローズアップされており、単なる友情なのか、あるいはそれ以上の意味があるのか啓介ならずとも気になるところです。


なお巻末にはゆるゆりをテーマにした特別編が収録されています。これは先日の「まんがなもり ゆるゆりSPECIAL2」に載っていたものです。

そして最後には3ページほどのあとがき的な漫画があります。ドラマCDのアフレコに立ち会った感想などが書かれていますが、籠目のモデルがりっちぃさんであるという衝撃の事実が明かされたりもしています。

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百合姫掲載作品としては間違いなくイロモノ枠なこの「百合男子」ですが、百合を男の視点からギャグ調ながらもとことん真剣に語ってしまうその作風は、他にない独自の立ち位置を築きつつあると思います。無駄に高い画力で描き込まれた絵もあって、なんともいえない勢いのある作品です。

なお限定版にはドラマCDが付いています。こちらの感想は記事を分けて書きたいと思います。

百合男子 2巻 限定版 (百合姫コミックス) 百合男子ドラマCD

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今回も店舗ごとに異なる「百合名場面名鑑」が付いており、百合作品によくあるシチュエーションが紹介されています。こちらはメロンブックスの特典ペーパー。
posted by trinder at 21:43| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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