2012年09月18日

コミック百合姫 2012年 11月号

「コミック百合姫」2012年11月号を読みました。

まず注目は表紙。これまでの号の表紙イラストは連作になっており、前号は「二股がばれて修羅場」な展開を予感させる絵になっていました。

コミック百合姫 2012年 09月号

そして今回の表紙はイラストというより漫画そのものです。

コミック百合姫 2012年 11月号 [雑誌]

表紙をめくるとそのまま漫画の続きが描かれています。これまでイラストのみだったのでストーリーがはっきりしなかったのですが、今回判明したストーリーは予想以上にドロドロしたものでした。お互いに責任を押し付けあう、醜いといっても過言ではない言葉が飛び交います。

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激しい言い争いのうえ、お互いを信用できなくなった女の子4人の関係は完全に壊れてしまいます。最後はそれぞれ相手に去られてしまった2人が抱き合うところで終わっていますが・・・

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なんとも後味が悪く、この先にも何かと遺恨が残りそうな終わり方でした。こんなですが左下に小さく「Happy End」と書かれています。

なもりさんは「ゆるゆり」のようなギャグ漫画のイメージが強いので、こういうドロドロした作風は非常に新鮮です。できれば最終回だけでなくこれまでの部分もちゃんと漫画として読んでみたいです。というか、これまでイラストのみで最終回になってやっとまともに文章による説明が入ったので、正直ストーリーの全容を正しく把握できているかあまり自信がなかったり・・・。


センチメンタルダスト(河合朗)

新連載その1。同じ高校に進学した幼馴染のあゆと「ひーちゃん」。しかしひーちゃんは入学直後から中性的な魅力のある海老沢先生に惹かれていってしまい、あゆはひーちゃんが離れて行ってしまう不安にかられる・・・という導入部です。次回以降、三角関係な展開になりそう。

自分だけを見てくれていると思っていた幼馴染(または親友)が他人と仲良くなっていってしまう展開は百合ものではよく見る気がしますが、ここからどう個性を発揮していくのか、次回以降が楽しみです。


少女惑星(柏原麻美)

前回の花火の話が綺麗に関係してしまっていてどう続けるのかと思っていましたが、どうやらオムニバスだったようです。キャラクターは前回とはまったく別物で、運動ができて学校でも人気者の女の子・律花が、一見釣り合わない純朴な女の子・千晴に惹かれて行くというお話。

律花は軽い気持ちでチヤホヤしてくるだけの女の子達とは違う、自分だけをずっと見てくれる相手がほしかったようです。しかし、千晴に好意を抱く男子が現われたことで事態は律花が望まぬ方向に進みます。律花は自分の行動が原因でわざわざ悪い結末にしてしまっているように見え、不器用さがちょっと切ないお話でした。


ゆるゆり(なもり)

今回は2話収録。1本目では、結衣が自分の部屋に出たクモを退治するため、あかりやちなつを呼ぶのですが、案の定あんまり役に立ちません。

2本目は、綾乃が京子のリボンを「むしっちゃった」というお話。

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たかがリボンを一貫して「むしる」と表現していたり、綾乃がそれをなかなか言い出せなかったりするところを見ると、京子のリボンには何か秘密でもあるのかと気になってきます。あかりのお団子に対抗しているんでしょうか。


月と世界とエトワール(高上優里子)

新連載その2。名門の音楽専門女子校に入学した主人公・よぞらは、皆の憧れの的「歌姫(エトワール)」である海百合(うみゆり)に声をかけられます。

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もともと海百合に憧れていたよぞらは舞い上がりますが、海百合は「他人の才能を喰う」という不可思議な噂があったり、他の女の子とキスをしていたりと、謎の多い存在でした。


一貫制の名門女子校(もちろん全寮制)に外部入学する主人公、そんな主人公になぜか声をかけてくる皆の憧れの上級生(称号持ち)・・・という、女子校ものの王道を突き進むような作品です。「野ばらの森の乙女たち」が消息不明の現在となっては、これがこの手の作品が好きな人にとっての希望の星になる・・・かもしれません。

とはいえベタベタな要素ばかりではなく、舞台を音楽系の学校にしていたり、ややオカルトチックな要素もにおわされていたりと、今後の展開次第では独自の魅力を発揮していく可能性もありそうです。

第1話にしてかなり登場人物が多く、それぞれストーリー上どのような役割になるのか気になります。特に、学園でよぞらと最初に出会うやや口の悪い女の子・世界は、なぜかよぞらと同じ指輪を持っているなど、重要な存在になりそうです。


ストレンジベイビーズ(大沢やよい)

新連載その3。以前の百合姫に掲載された、ネット動画配信(ニ○生?)をテーマにした短編「ブラックヤギーと劇薬まどれーぬ」の続編で、ヤギーとまどれーぬ(の中の人達)がそのままメインキャラを務めています。2人は今ではすっかり恋人どうしのようです。

そこに、ヤギーのファンだという女の子(とその相方)が登場。

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ヤギーさんから見てもちょっと異様なセンスを持つその子の登場により、ヤギーとまどれーぬは色々と騒動に巻き込まれそうな予感がします。


百合男子(倉田嘘)

百合イベントを無茶苦茶にしようとする不良グループに、百合男子の怒りが爆発。会場は大乱闘になってしまいます。しかし啓介の怒りは他の百合男子の比ではありませんでした。啓介は謎の超パワーで不良グループのリーダーである風華を一方的に叩きのめします。

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強すぎ。

ギャグとか妄想とかではなくリアルにこの強さのようです。そういえば以前も自転車で電車を追いかけたり、川の真ん中に落ちても泳いで生還したり、消火器で殴られてもわりと無事だったりしていました。あれらの描写はギャグや誇張ではなくマジだったようです。

風華の敗北を悟った子分のエロヤスは、風華が百合に対して歪んだ感情を持つに至った理由を語り始めます。実は、風華もエロヤスもかつては百合男子で、百合漫画の二次創作をしていたほどでした。しかし、家族バレや好きだった百合漫画の打ち切りなどのショックにより、百合を捨て不良になってしまったのです。

しかし風華もまた、百合に対する情熱を捨てきれずにいました。必死に否定しようとしていたのは百合へのこだわりを捨てられない裏返しでもあったのです。さらには、風華も例の魚屋を「先生」として仰いでいたことがわかります。こうして風華も改心し、騒動は丸く収まりました。

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・・・が、これまでの大騒ぎはすでに警察に通報されており、周辺からはテロではないかという噂まで飛び交っていました。この荒れ果てた現場を見られては警察沙汰は確実で、これではもう百合イベントどころではありません。啓介ら百合男子と風華は、力を合わせて会場の復元にかかります。そこでは誰もが啓介を「百合ーダー」として認め、みんなが百合のために一つとなった瞬間でした。こうして会場はギリギリで復元を完了し、イベントは無事に続行されたのでした。

( ;∀;)イイハナシダナー

倉田先生の次回作にご期待ください。

・・・かと思いきや普通に続くようです。前回・今回とこれまでにない力の入れようで、「俺たちの百合はこれからだ」的に壮大にまとめていたので終わってしまうのかと思いました。次回以降何を描くのかわかりませんが頑張ってください。


新連載はどれも興味を惹く内容で、続きが気になる出来でした。実質続編である「ストレンジベイビーズ」以外の2作品は非常に王道的な導入部でしたが、ここからどう個性を発揮していくのかに注目したいです。2話目の「少女惑星」や、その他のレギュラー作家陣の作品も安定して面白いです。

なお巻末には特別付録として「さくひま婚姻届 完全版」が付いています。「完全版」となっているのはカラーになったからでしょうか?

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こちらは以前のもの。
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次号はサブロウタさんの新連載「同室パラダイム」が始まります。また、今回で完結したなもりさんの表紙イラストに代わり浜弓場双さんが今後1年間表紙イラストを務めるそうです。

コミック百合姫 2012年 11月号
コミック百合姫 2012年 11月号 [雑誌]

ちなみに今回のとらのあな特典は「ゆるゆり」のクリアファイルでした。絵柄は描き下ろしではなく過去のコミック表紙のものですね。

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ラベル:百合姫
posted by trinder at 23:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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