2013年01月19日

百合男子 第3巻 (倉田嘘)

倉田嘘さんの「百合男子」第3巻を読みました。

今回の表紙はこの巻のメインとなるエピソードの重要人物・風華。

百合男子 (3)巻 (百合姫コミックス)

巻頭のカラーイラストもこいつです。

yuridan3a.jpg

いくら男ばかりの漫画とはいえ、さすがに誰得。そしてカラーページの無駄。「それ以前にこの漫画自体が誰得」とでも読者に言ってほしいのでしょうか。


一人は百合のために、みんなも百合のために

冒頭のエピソードは、師匠(例の百合好きの魚屋)の家を訪れた啓介が、師匠が奥さんから百合コレクションを隠す作業を手伝うというもの。百合好きとは隠すべき趣味であり、百合男子であることは例え親しい人間相手であっても知られてはならない・・・という業の深さが描かれています。

一度奥さんに百合姫を発見され危うくバレそうになるものの、天然でお人よしの奥さんが啓介の妹のものだと誤解してくれたおかげで難を逃れます。

yuridan3b.jpg

・・・が、百合姫の最新号では奥さんも相当な百合好きで実は夫の趣味を知っているということになっているので、その前提で読み返してみると色々と深いかもしれません。


百合男子連盟最後の日!?

さて、続いてはこの巻のメインとなる、連載分2本+描きおろしを使った長編エピソード。とある百合オンリーイベントに参加した啓介は、いつぞやの百合男子連盟と再会してちょっと気まずく思いながらもイベントを楽しんでいました。

しかし、そこに啓介に恨みを持つヤンキー・風華とその仲間たちが乱入。

yuridan3c.jpg

風華たちは会場で暴れてイベントをメチャクチャにしようと企みます。百合イベントの将来を危惧した啓介はあくまで穏便に解決しようとしますが、風華のもはや百合への冒涜ともいえる蛮行の数々に、ついに啓介の怒りが爆発。

yuridan3d.jpg

啓介はドラゴン○ールのようなすさまじいパワーで風華を徹底的に痛めつけます。

yuridan3e.jpg

yuridan3f.jpg

yuridan3g.jpg

そしてもはや虫の息な風華を見かねた仲間のエロヤスから、風華の悲しい過去が明かされます。実は風華はかつてはエロヤスとともに百合漫画の二次創作をしていたほどの生粋の百合男子だったのです。

yuridan3h.jpg

しかし、親バレやお気に入りの漫画の打ち切りなどのつらい出来事に遭遇し、百合に絶望して不良になってしまったのでした。ですが、啓介たちの姿を見て、さらには当時の自分を応援してくれていた「先生」こと例の魚屋に再会し、風華も自分がやはり百合が好きであることを認めます。

yuridan3i.jpg

yuridan3k.jpg


こうして風華は百合男子の心を取り戻し、かつての友との友情も復活させました。啓介らもこれを温かく見守ります。そして心を1つにした百合男子たちは、散らかった会場を大急ぎで片付け、イベントも無事に続けることができたのでした。

色々ありましたが、とりあえず一件落着・・・?



描きおろしアフターストーリー


続いて、イベント後に一緒にご飯を食べに行ったみんなの様子を綴った描きおろしが入っています。15ページくらいあって中々ボリュームもあり、登場人物の新たな一面が描写されるなど興味深い内容です。

百合男子たちの性質がある意味本編以上に生々しく描かれている部分もあり、「女性だと思っていた作者が男性だと知って落ち込む」「商業の連載をさぼって同人やってる漫画家を批判する」などのやや危険なネタも飛びだします。

yuridan3v.jpg

ちょっと見当もつかないのですが誰のことでしょうね?「隔月」で発行される百合雑誌で連載を持っている(持っていた)誰かのことのようですが明言されていません。

「けいおん!」や「オクターヴ」のように、あくまで登場人物の一人の見解という形ながらも名指しで悪口を書かれている作品(しかも他社作品)もあるわけですが、実在する作品・人物をネタにするのは大人の事情的に色々あるのかもしれませんね。

あと、風華が高校生ボクシングのチャンピオンだというどうでもいい設定も明かされています。表紙や巻頭イラストでそれらしいポーズを取っていたのはこの設定を反映していたようです。しかし、そんな風華を一方的に倒してしまった啓介って一体・・・?


あとがき

最後は恒例の倉田嘘さんの裏話漫画。漫画本編でかなり露骨に「スラムダンク」のオマージュをしていたのでファンなのかと思いきや、実は倉田さんはスラムダンクを知らず、りぃちぃさん(編集長)に似ていると指摘されて初めて読んだそうです。そしてさっそくそれを反映したのが例のシーンだったとのこと。良くも悪くもちょくちょくりぃちぃさんに影響されている漫画ですね。


そんなこんなの、百合男子たちの熱い戦いと和解を描いた「百合男子」3巻でした。

百合男子たちがいつも通りのアホな百合口論をしつつも、根底では友情というテーマで綺麗にまとめており、ここで完結でもいいくらいです。雑誌連載分のほうは初期からのレギュラーキャラがやや唐突に「百合女子」に目覚めるなど新展開の予感がしますが、この巻以上に綺麗な落としどころが見つかるのか、危惧と不安を抱えつつ見守りたいと思います。


百合男子 (3)巻 (百合姫コミックス)
百合男子 (3)巻 (百合姫コミックス)


今回の店舗特典は百合図鑑シリーズがネタ切れにでもなったのか、「最近の百合姫ってどうよ?」というテーマでした。

店舗ごとに回答するキャラが違いますが、アニメイト特典は風華たち。

yuridan3z.jpg

和解後の設定なのか、とってもいい表情をして語り合っています。





posted by trinder at 08:07 | Comment(1) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
俺もアニメイトで購入したんですが
確かに良い表情で百合姫褒めてましたね(笑)


奥さんは今後も百合の女神として
百合男子達を見守って百合女子を導いてくんでしょうか?
Posted by マスター味ア子 at 2013年01月19日 22:14
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック