2013年03月13日

D.C.シリーズで百合

現在アニメ版「D.C.V(ダ・カーポ3)」が放送中で、ゲームの関連作品も多数リリースされているD.C.シリーズ。

基本的には男性主人公の普通のギャルゲーですが、ヒロイン達の絡みや女の子同士の絆に力を入れていることも多いシリーズです。そこで今回はこれまでのシリーズの中から百合っぽいエピソードやシーンを紹介してみようと思います。ただし、単なる個人的な願望・妄想が多分に含まれる可能性がありますのであしからず。


まひるに降る雨

サイドエピソード集「D.C.U To You」に収録のエピソードで、個人的にD.C.シリーズで百合といえばまずこれ。これだけは妄想抜きに十分百合ものとして楽しめると思っています。

表面的には明るい良い子だけど内面には鬱屈したものを抱える女の子・ミキと、病弱なクラスメイト・まひるの交流を描いたお話です。基本的には終始ミキ視点。

まひるは元々はD.C.U本編のヒロインですが、ミキは彼女のルートでのみちらっと登場するサブキャラでした。女性主人公のシナリオというだけでもこの手のゲームとしては珍しいですが、男性との恋愛要素がなく、ひたすら女の子2人の絆だけを描いたD.C.シリーズでも異彩を放つシナリオです。

地の文章もミキの一人称視点なのですが、ミキのちょっと複雑な性格や、まひるを好きになっていく過程が活き活きと描かれているため、読み物としても面白いです。これはギャルゲーにありがちな無個性型の男性主人公では出せない面白さだと思います。

例えばミキが初めてまひるを名前で呼び捨てにするシーンを取ってみても、その過程の心理描写がきちんと描かれているのでつい感情移入してしまいます。

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ミキが病弱ながらも純粋で健気なまひるに強く惹かれていき、まひるを幸せにしてあげたいと願うようになっていく過程は、このシナリオのみどころの1つです。

このへんのミキの気持ちはハタから見ても相当強いものらしく、仲の良い先輩から「そっちの趣味」があるのかと冗談半分にからかわれてしまうほど。

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ちなみにこの水越先輩という人もD.C.U本編ではサブキャラなのですが、このシナリオではミキの相談役として良い味を出しています。


やがてすっかり親友になったミキとまひる。ミキがまひるの家にお泊りするシーンや、一緒にお風呂に入るシーンなど、友情レベルとはいえイチャイチャしているシーンも多め。

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シナリオ前半はそのように微笑ましい感じで、心温まる友情ものなのですが、後半に向かうにつれまひるの病状が悪化していき、重い雰囲気のお話になっていきます。最終的には、回復の見込みはもう無いというところにまで病気は悪化。まひるの父親に「これから先はつらいから無理にお見舞いに来なくてもいい」と心配されても、ミキはまひるに会いに行き続けます。

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まひるとの別れを心のどこかで覚悟したミキは、2人の時間をより大切にするようになっていきます。このあたりは読んでいてつらい所ですが、ミキのまひるに対する想いをより強く感じることができる部分でもあります。

文化祭を抜け出してまひるの入院している病院に行ったり・・・。

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クリスマスイブもまひると二人っきり。

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「クリスマスイブ…なので」という台詞がなんとなく意味深です。周囲からは「文化祭なのに」「クリスマスなのに」まひると一緒にいることを突っ込まれる場面もありますが、ミキにとっては「文化祭だから」「クリスマスだから」まひるといたいのです。

そして極めつけは、年越しを一緒に祝うために大晦日の病院にこっそり忍び込んだりもします。

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冷静に考えるとかなり問題がある行為かもしれませんが、これもまひるへの想いの強さゆえなのでしょう。次の年はもう一緒には祝えない可能性もあるわけですし・・・。

この後2人で年越しを祝うシーンは、ミキがこれまでのちょっとひねくれた自分をまひるに告白し、まひると出会って変われたことを感謝しています。普通は恥ずかしくてなかなか言えない言葉だと思うのですがこれも「最後かもしれない」という思いがあるのかもしれません。

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その後もまひるの病状は悪化していき、そしてついにその日がやって来ます。

駆け付けたミキを見て、無理に明るく振舞おうとするまひる。

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最初はそんなまひるの明るい調子に合わせていたミキでしたが、やがて感情を抑えきれなくなってしまいます。

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ミキに感情移入していると、ラストシーンは涙無しには見られません。

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D.C.シリーズの百合っぽいエピソードをサラッと流す程度に軽く紹介していこうと思っていたのですが、気が付いたら「まひるに降る雨」の話だけになっていました。それくらい好きなエピソードです。一種の外伝的な位置づけのシナリオですが、個人的には勝手にD.C.シリーズ最高傑作シナリオだと思っています。

病弱な友達との心の交流というコンセプト自体は必ずしも珍しくはないと思いますが、ミキ視点によるテキストが非常によくできているので引き込まれます。ミキ自身の少し屈折した性格も、まひるに惹かれていく過程も、非常に納得のいく描写になっています。声優さんの演技も、エンディングテーマ「今を生きて」も作品とマッチしていています。


D.C.U本編のまひる

今更言うのもなんですが、まひるはD.C.U本編ではヒロイン・・・つまり男性である主人公の攻略対象です。その時は幽霊という形での登場でした。そしてまひるが死亡するまでの話を描いた前日譚が今回紹介した「まひるに降る雨」です。なので死後の幽霊としてのこととはいえ男性とくっつく可能性があるのが嫌な人にはあまり向かないかもしれません。

ちなみに一方のミキも大人の姿でD.C.U本編に登場しているのですが、こちらは本当に異性にあまり興味が無いのか男と恋愛していた様子がありません。今でもまひるのことを考えているようですし、本当にいつまでもまひる一筋なのかもしれません。

後に「D.C.II Fall in Love」というファンディスクでD.C.U本編のさらに後の話が描かれていまが、こちらでもミキは明確に男性と恋愛することはありません。一応、本編の主人公と仲良くなったりもできますが、選択肢で避けることもできます。どちらが正史ということはないようなので、このへんはミキには女の子どうしの友情を優先してほしいという層への配慮だったのかもしれません。


その後の展開など

D.C.で一番好きなエピソードなので是非アニメ化してほしいところなのですが、今のところ一度も映像化されていません。D.C.U本編のアニメがすでに終わった時期に出たゲームですし、これはしょうがないかもしれません。

ただ、先日放送されたアニメの「D.C.V」第10話になんとまひるの妹・夕陽が登場しました。

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「長ったらしいたとえ話をする」「好物はソースせんべい」というまひるの特徴もしっかり受け継いでいます。

まひる本人はアニメ化されていないのに、まひるを知っていることが前提のファンサービス的なキャラである妹が先にアニメ化されてしまうという、ちょっと面白い状態です。そもそもこの妹はファンディスクである「D.C.II Fall in Love」にちょっと出てきただけのサブキャラなので、元ネタを知っている人が果たしてどれくらいいたのか気になるところです。

ここに限らずアニメ版「D.C.V」は過去シリーズの原作ゲーム(18禁)をやっていないとわからないキャラ・設定が多く、これまでの話をアニメやPS2版でしか知らない人にはついていけない部分がチラホラあったりします。
 

その他の百合要素


なんか本当に最後まで「まひるに降る雨」の話になってしまいましたが、いったん記事を分けて次はD.C.シリーズの他の百合っぽい部分を紹介していきたいと思います。次こそは本当に単なる妄想や願望だけの記事になりかねないので自分でも心配ですが・・・。

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ラベル:D.C.
posted by trinder at 22:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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