2015年01月11日

月に寄りそう乙女の作法2

昨年の12月発売の作品なのでちょっと今更かもしれませんが、今回はNavelから出たPCゲーム「月に寄りそう乙女の作法2」を紹介します。

月に寄りそう乙女の作法2 -Limited Edition-

この作品はタイトル通り「月に寄りそう乙女の作法」の続編です。前作のキャラクター達の一つ先の世代を描いた物語となっています。

基本的なシチュエーションも前作を踏襲。名門「フィリア学院」でどうしても服飾の勉強がしたい主人公・朝陽(本名:才華)が、お金持ちのお嬢様であるメインヒロイン・エストにメイドとして雇ってもらうことで、一緒に学院に通わせてもらうというストーリーです。

強い主従関係で結ばれる朝陽とエストでしたが、信頼関係が深まるにつれ、お互いのことを必要以上に意識してしまうように・・・?

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こういう流れも前作と同様ですね。


メインヒロインのエストも魅力的ですが、他のキャラクターもクセモノ揃い。というか変な人しかいません。

朝陽に一目惚れし、初対面でいきなり肉体関係を要求してくる八日堂朔莉 (ようかどう さくり)。自ら両性愛者を公言するなどかなりオープンです。

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ただの変態にしか見えませんが、これでも世界的な名女優という設定だそうです。海外ドラマの吹き替え調のオーバーでくどい喋り方も特徴。


「お姉さま」こと朝陽を異常なほどに愛している、リアル妹のアトレ。

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登場するたびにこんなテンションです。学院内に朝陽のファンクラブを作ってしまうほど。リアル妹なのに。



学院に通うモブキャラのお嬢様たちも、基本的にみんな朝陽が大好き。モブとはいえお嬢様なのに、他家のメイドにすぎない朝陽を「お姉さま」として慕うという不思議な構図が展開されます。

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たいへん気分がいいです。

ちなみにこのモブお嬢様達は朝陽をナンパしようとした男を追い払ったりもしてくれます。その際になにげに良い台詞を言います。モブのくせに。

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前作の主人公はお嬢様にひたすら従順な子犬のような性格でしたが、今回の主人公は表面上はメイドらしく謙虚ながらも内面的には超自信家でナルシストのドSキャラだったりします。このあたりのキャラクター付けも新鮮で面白いです。



基本的にコミカルなノリのゲームですが、ヒロイン個別シナリオの後半など締めるところはしっかり締めてくれます。

主人公・朝陽の夢である服飾の話を始めとして、かなり専門的な領域に踏み込むこともあります。ヒロインによってはピアノや音楽に関する難しい話が出てくることも。いずれも少なくとも素人の目には十分にリアルに見える描写がされており、それぞれの分野に関してそれなりの取材をしてシナリオを書いていることが伺えます。

ですが単に知識や情報を羅列するのではなく、きちんとストーリー上の必然性を持たせて活かしきっているのが素晴らしいところです。例えばヒロインと協力して一つの衣装を制作する過程で絆が芽生えたり、あるいはヒロインが舞台に立つための衣装を主人公が作るという関係だったり。服飾というテーマがメインであるラブストーリーにきちんと組み込まれています。

こういう一種の業界ものは情報量と物語性のバランス取りが非常に難しいのではないかと思うのですが、この作品は絶妙な塩梅になっています。主人公やヒロイン達が自分の夢を追う過程でお互いに恋心を抱く過程が、十分な説得力を持って描かれていると思います。

続編ものは賛否が分かれやすいところだとは思いますが、個人的には今回の「月に寄りそう乙女の作法2」がシリーズで一番好きです。




あと最後に、うっかり言い忘れていましたがこれは女装ゲーです。

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決して百合ゲーではないので百合目当てで手を出すのはおすすめできませんが、「女装ゲーとしては」かなり良い出来の作品だと思います。これが本当に百合ゲーだったら良かったのにとか、このクオリティの百合ゲーが出たらいいのに、とか思ってしまうのはお約束。

百合ゲーではありませんが、女の子同士の絆の描写が丁寧なのでそういう観点から見てみるのも面白いかとは思います。個人的には、最初友達がいなかったルミネにだんだん友達や後輩ができていくのがなんとなくお気に入り。そこらの百合ゲーよりも他ジャンルのほうがこういう細かい部分が丁寧だったりするのが不思議です。


桜小路ルナ アフターアフターストーリー

初回限定版には、「桜小路ルナ アフターアフターストーリー」がアペンドディスクとして付属していました。「アフターアフター」とアフターが2回付いているのは、以前にもアフターストーリーが作られたことがあり今回はさらにその続きであるため。

ストーリーは、前作のメインヒロイン・桜小路ルナが卒業を間近に控えて学院生活を回想したり、将来のことを考えたりするお話。ここで回想される内容は、1作目「月に寄りそう乙女の作法」とそのパラレルストーリーであった2作目「乙女理論とその周辺」を折衷したオリジナルの内容になっています。ここで語られる設定が正史として3作目「月に寄りそう乙女の作法2」に引き継がれていると思われるので、なにげに重要です。回想という形式のもとに過去2作のあらすじを教えてくれるので、ファンだけでなくシリーズ初心者も必見。

主人公がルナと結ばれた後のストーリーなので特に百合要素はありませんが、「乙女理論とその周辺」のヒロインの1人だったブリュエットがさらっと「女の子が好き」とカミングアウトしています。ルナを勝手に自分と同じ趣味(=女の子が好き)と解釈し、ルナを狙っているようなことを言ったり(さすがにこっちは冗談でしょうが…)。

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本人の弁によると、「女性じゃないといけないんじゃなくて、たまたま好きになった人が女性だっただけ」とのこと。

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あくまでルナという他ヒロインのアフターストーリーということもあるのでしょうが、ブリュエットはなにやらふっきれた感じに見えます。


実は私はブリュエットの活躍する「乙女理論とその周辺」は一部のシナリオしかやっていなかったのですが、今更ながらプレイを再開したくなってきました。何か百合っぽいネタがあったらまた紹介するかもしれません。


2014年発売予定のNavel新作『月に寄りそう乙女の作法2』を応援しています!

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posted by trinder at 16:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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