2015年06月11日

女子高生Girls-Live 第6巻(完結) / 大島永遠

大島永遠さんの漫画「女子高生Girls-Live」第6巻を読みました。

この作品は、アニメ化もした人気作品「女子高生Girls-High」の続編です。5年後の世界ということでキャラクターは一新されていますが、繋がりを臭わせる要素が各所にちりばめられていました。

女子高生Girls-Live 第5巻まで 〜花子×カナ〜




最近は、まさかの復活を果たした前作「女子高生Girls-High」と並行して連載がされたりもしていました。そんなこの作品ですが、今回の第6巻でついに完結となっています。


真理子&亜季子

最後となる今回の表紙は、主人公・花子に加えて真理子・亜季子です。

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実は真理子と亜季子が表紙に登場するのはこれが初。この2人は序盤では花子とともに「トンチキ軍団」としてメインを張っていたのですが、花子がカナにお熱になるにつれて影が薄くなっていきました。

そんな真理子と亜季子ですが、今回はこの2人が主役のエピソードも収録されています。花子がインフルエンザで学校を休んでいる間に入部希望者がやって来て、真理子と亜季子が相手をするというストーリーです。忘れかけてましたが初期のトンチキ軍団は部活を作るのが趣味でしたね。

ですが花子がいないトンキチ軍団はパッとしないらしく、真理子と亜季子も空回り気味です。入部希望者たちの受けも今一つ。

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「あたしらは…お花がいないとほんとハンパもんだね…」
「うん…」


なんという悲しい光景でしょうか・・・ 最初期からいるメインキャラ(になるはずだった)2人の姿とはとても思えません。

こんなセリフを直々に言わせるということは、この2人ではあまり話が広がらないということを作者さんも薄々感じていたのかもしれません。

哀愁漂うエピソードですが、最後は綺麗にまとめられています。2人は、無理に花子の穴を埋めようとするのではなく、自分達らしくやることが大事だと気づきます。そして入部希望者たちと正面から向き合ったことで、本当の意味でわかりあい、無事に入部してもらうことができたのでした。


ハロウィン&バレンタイン

トンチキ軍団の最後の雄姿を拝んだところで、やっぱりあとは花子×カナな展開がメインです。

ハロウィンの回では、花子が「お菓子じゃなくてカナカナを食べたい」と大暴走。

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花子×カナ路線は、バレンタインのエピソードで最高潮を迎えます。

カナは花子のためにバレンタインチョコを作ってきます。クラスメイト用に量産した友チョコとは別口で花子専用のものを作っているので、ちょっと本気っぽい感じ。

ですが花子は実は下級生達から人気があり、すでに大量のチョコをもらっていました。中には、「付き合って下さい」と告白する子まで。

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これを見たカナは、ちょっとスネてしまい花子にチョコを渡しそびれることに。

ですが、クラスメイトの西園寺から「後悔のないように勇気を出したほうが良い」とアドバイスされ、花子にチョコを渡す決意を固めます。

しかしカナがチョコのことを言いだすより先に、花子が手作りのチョコをカナに渡します。

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これをきっかけに、カナも自分のチョコを花子に渡すことができたのでした。


以前のエピソードでは花子の側からカナにアプローチする展開が多かったのですが、今回はカナ視点で花子への特別な気持ちが描かれています。そしてカナの気持ちは、最終回でより明確に描かれることになります。


最終回

3年生への進級が近づき、そろそろみんな進路について真剣に考え始める頃。突然、花子が急にアメリカに留学すると言いだします。そして誰に相談する間もなく、本当にアメリカに発ってしまいました。

クラスメイト達が困惑する中、花子の意思を尊重すると言って、一人平静を保とうとするカナ。しかし、西園寺に焚き付けられたことでついに寂しい気持ちを吐露します。

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そしてアメリカの花子に電話をかけたカナは、ついに自分の素直な気持ちをぶつけます。そして2人は、一年後の再会を誓い合うのでした。


そして時は流れ、一年後の卒業式。卒業生代表として答辞を読むカナの前に、花子が現れます。入学式の時と同じく、天井裏からの乱入です。

カナは花子の変わらぬ無茶苦茶ぶりに驚きつつも、温かく迎えるのでした。

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「おかえり、花子」
「おう、ただいまカナカナ」



ついに完結した「女子高生Girls-Live」。

最後の2話(バレインタイン回・最終話)はカナの視点になっており、カナにとっても花子が特別な存在であったことがはっきりと描かれました。

恋愛感情があると明確に描かれているわけではないものの、バレンタインでチョコを渡そうか真剣に悩んでいる姿は本気そのもの。最終話では周囲から「愛の告白」だとひやかされている場面もありました。すっかりカナと花子の2人の物語です。

周囲のクラスメイト達も2人の仲は承知しているようで、微笑ましくカナのことを見守っていました。特にあえて憎まれ口を叩いてカナを焚き付ける西園寺が良い味を出していたと思います。初期は嫌味なモテキャラという印象だった子ですが、思った以上に友情に篤い純真なキャラに成長しました。


ただ最終回の展開は非常に急なので、戸惑う人も多いかと思われます。花子が何の前触れもなくアメリカに行きたいと言い出し、黙って留学し、最後は一年後の卒業式。これだけの展開が最後のたった1話に凝縮されています。一応急なりに話の筋は通っているのですが、大好きな作品なのでもう少しじっくり読んでみたかった気もします。

思えば、前作にあたる「Girls-High」が(卒業が描かれていないという意味では)完結していない段階で、続編である本作が先に完結するというのはちょっと不思議な感覚です。とはいえ、サザ〇さん時空化している「Girls-High」と違って明確な時間の流れを描いたうえできちんと完結させたという点では、差別化として機能していたと思います。

「Girls-High」がなんでもありな群像劇という印象なのに対し、本作は花子とカナの2人を物語の中心に据えていました。この点も個性の違いが出ており、百合漫画として見ても非常に面白いものになったと思います。

女子校あるあるギャグ漫画としても、女の子達の友情と青春の物語としても、とても楽しい作品でした。前作「女子高生Girls-High」からの読者にも、新規のファンにもおすすめできる一作だと思います。

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キャンペーン中なのか、6月11日現在1巻と2巻のkindle(電子書籍)版が99円です。



「女子高生Girls-High」の今後

少し前から復活した前作「Girls-High」ですが、掲載誌「コミックハイ!」の休刊によりいったん休止中です。



今後は、「月刊アクション」で8月号から移籍連載するそうです。

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休載とか移籍とかもう何回目になるのでしょうか。波乱万丈な作品です。
ラベル:女子高生
posted by trinder at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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