2018年01月24日

「吸血鬼はじめました。」第1巻(雨宮結生)

雨宮結生さんの「吸血鬼はじめました。」第1巻の感想です。1月22日発売。



表紙をめくると、何やらすでにすでにクライマックス。

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巻頭カラーの4ページほどは、今回の単行本に収録されている場面をカラーで美麗に描きなおしたものになっています。このように最初にみどころをダイジェストで見せる演出は、アニメではたまにありますが漫画では珍しい気がします。この後始まる本編への期待を高めてくれる、非常に効果的な演出だと思います。後から本編の描写と比べてみても面白いです。

吸血鬼はじめました。


東雲夢子(しののめ ゆめこ)は、最近吸血鬼になりました。事故で死亡したところに吸血鬼のマリーから血を与えられ、自身も吸血鬼として蘇ったのです。

吸血鬼になっても、生活はそれまでと大差ありません。学校に通うこともできます。ただし、1日に1回は血を吸わないといけなくなりました。

吸血衝動に苦しむ夢子をみかねたクラスメイトの綾羅木めい(あやらぎ めい)は、自分の血を差し出します。しかも、これからも自分の血を吸ってもいいとのこと。その代わりとして、めいは夢子と友達になりたいと言います。

元々ぼっちだった夢子としては、血も吸えるし友達もできるでしで願ってもない話。でも、クラスの人気者であるめいがここまでしてくれることに内心ちょっと驚いたりも。

とにかく、こうして夢子の吸血鬼ライフは始まったのでした。

感想


近年百合界隈で大人気ジャンル(?)な吸血鬼ものです。

【参考記事】
ハロウィン記念!百合吸血鬼特集

同じ吸血鬼ものでも、主人公が吸血鬼にになる経緯や、吸血鬼としての生態描写などは作品ごとの個性が表れていて面白いところです。

「吸血鬼はじめました。」の場合は、主人公・夢子とヒロイン・めいの関係を中心にストーリーが展開しています。夢子はもともと、目つきが悪いのが原因で友達がいませんでした。一方、めいはクラスでも人気者の美少女。一見対照的な2人が惹かれ合う様子が、この作品に単なる吸血鬼物以上の個性を与えています。

めいは夢子が「天使」と形容するほど純粋で優しい子。決して表裏のある性格ではなさそうですが、それでも夢子のことをここまで気にかけてくれる理由は明確には語られていません。やはり純粋に夢子のことが好きだから、ということなのでしょうか。

基本的にどこまでも優しいめいですが、夢子が他の娘から吸血鬼しかけたときは嫉妬しているような一面も見せます。めいが自分の意見を強く主張した数少ない場面かもしれません。ここからも夢子に対する強い思い入れが伺えます。

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ちなみに、夢子とめいの吸血関係は周囲には秘密。しかしクラスメイトに何度か目撃されかけており、その際の言い訳として2人は恋人同士だということにしてしまいます。

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恋人ということであればいつも一緒にいても不自然ではないので、今後も吸血関係を安心して続けられるかも……?


ぼっち少女とクラスの人気者、というちょっと変わった関係性から描いた百合吸血ストーリーです。その合間に吸血鬼あるある的なエピソードもちょくちょくあり、吸血鬼ものの王道も押さえています。雰囲気もシリアスすぎず軽すぎずで、絵もかわいらしい感じ。百合吸血鬼ものの様々な魅力が詰まった一冊だと思います。


(Kindle版あり)

ちなみに今月はあと2冊百合吸血鬼ものがあります。読み比べてみても楽しいかも。




posted by trinder at 01:39 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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