2018年05月05日

「あの娘と目が合うたび私は 社会人百合アンソロジー」

ちょっと遅くなりましたが、「あの娘と目が合うたび私は 社会人百合アンソロジー」を読みました。4月27日発売。



【執筆作家(出版社サイトより)】
はるかわ陽/雪子/佐喜ハジメ/みかん氏/irua/鹿嵐/瀬田せた/くわばら たもつ/冬芽沙也/
えすえす/奥たまむし/みずあそう/さつま揚げ/鈴木先輩/くるくる姫/由姫ゆきこ


出版社はKADOKAWAです。実は最近のKADOKAWAは社会人百合にかなり力を入れています。今回のアンソロジーに参加している作家さんでいうと、奥たまむしさんの「明るい記憶喪失」、さつま揚げさんの「同棲生活 わたしを好きってことでしょ」(同棲生活〜社会人百合編〜)、瀬田せたさんの「百合鍵 〜先輩の秘密をのぞいてみた〜」、えすえすさんの「バリキャリと新卒」などなど。

【参考:コミックウォーカー内個別ページ(試し読み可)】
明るい記憶喪失(奥たまむし)
同棲生活〜社会人百合編〜(さつま揚げ)
百合鍵 〜先輩の秘密をのぞいてみた〜(瀬田せた)
バリキャリと新卒(えすえす)

「エクレア」のような総合百合アンソロジーにとどまらず、テーマを限定したアンソロジーまで出してくれるようになったことに驚きです。KADOKAWAの百合に対する本気を感じます。

それでは、アンソロジーに収録された作品の中から印象に残ったものを紹介します。

マスキングレディ(はるかわ陽)


表紙も担当しているはるかわ陽さんの作品(表紙のキャラクターとはまた別)。

歌手とジャケット担当のイラストレーター、というちょっと変わった組み合わせのお話です。元々仕事でお互いの歌とイラストに惹かれ合っていて、初めて実際に会うことになり……。

今回のアンソロジーで漫画としては最初に載っている作品です。社会人百合の王道からあえてちょっと外したような舞台設定で、予想を良い意味で裏切ってくれます。社会人ものながら、爽やかで夢のある作品。

みんな損してるよ(irua)


「専務」との年の差百合。オフィスが舞台、多少の年の差がある……というところまでは社会人百合としては定番でしょうが、この作品の場合は年齢差が多少どころではありません。具体的に書かれてはいませんが20〜30歳くらいは違いそうです。いろんなギャップを乗り越えて(おそらく)恋人関係になった経緯など、いろいろと想像すると楽しい作品かもしれません。

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魚と水(鹿嵐)


久しぶりに再会した高校の同級生は、なんだかすごくデキる女になってました。でもそれは、相手の気を惹きたかったから。

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時間を経たからこその、社会人百合らしいラブストーリーが展開されています。

ガチンコ同窓会!オノロケバトル(えすえす)


同窓会で、まるで学生時代そのままに喧嘩を始める2人。でも内容をよく聞いてみると現在の2人の仲は……?

互いの近況を知らないという同窓会のシチュエーションを活かしたラブコメです。

無自覚の君(みずあそう)


教師もの。かつて気になっていた教え子が、新任教師となって同じ学校に赴任してきます。

教師同士ということで社会人ものには違いありませんが、ヒロインにはあどけなさが残ります。自分が以前からずっと抱いている気持ちの正体に、いまだに気付いていないほど。恋心の自覚は百合ものとしては普遍的なテーマですが、社会人百合でこういった描写に重きがあるのは意外と貴重かもしれません。


先輩社員をひーひー言わせたいっ!(くるくる姫)


先輩社員と付きあってはいるものの、いつもされる側な主人公。営業成績で先輩を超えて、「する」側になってやろうと奮闘します。

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大人な関係の中にも子供っぽい可愛らしさがある、楽しいラブコメです。


というわけで、KADOKAWAの「あの娘と目が合うたび私は 社会人百合アンソロジー」を紹介しました。

学生ものと比べるとまだまだニッチジャンルの感がある社会人百合。ですがこのアンソロジーに収録されている作品は思った以上にバリエーション豊富で、ジャンルとしての可能性を感じさせてくれます。社会人百合ならではの魅力がわかりやすく表現されている作品も多く、入門用としておすすめです。


(Kindle版:あり)

今回参加している作家さんには、普段から社会人百合を描いている方も多いです。興味を持ったら他にもいろいろ読んでみると楽しいと思います。





「百合ドリル」「百合+カノジョ」にも社会人百合の章がありました。ブーム到来の予感?
 


posted by trinder at 09:35 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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