2019年07月22日

「ハッピーシュガーライフ」第9・10巻(完結)/ 鍵空とみやき

鍵空とみやきさんの漫画「ハッピーシュガーライフ」の第9・10巻が、7/22に同時発売されました。ついに完結となっています。


 

ハッピーシュガーライフ


「ハッピーシュガーライフ」は、女子高生のさとうと、幼い少女・しおの謎めいた同居生活を描いた作品です。さとうはしおを何より大事に思っており、2人の生活を邪魔する者は誰であっても容赦しません。

2018年にアニメ化されています。



このアニメ版は非常に原作に忠実な内容でした。最終回ではなんと原作の進行度を追い抜き、衝撃の結末を描いて話題になりました。

【参考記事】
TVアニメ「ハッピーシュガーライフ」第12話(最終回)


そして今回リリースされた原作第9・10巻は、時系列的にはちょうどアニメ最終回にあたる部分を描いています。果たしてさとうとしおの結末はアニメと同じなのか、それとも……?

第9巻・10巻


しょうこの死体その他もろもろの処理をおばさんに任せ、逃亡の準備を進めるさとうとしお。しかしいざ空港に向かう途中、さとうはしおとの愛を誓った指輪を部屋に忘れて来たことに気付きます。部屋に戻った二人は、しおを探すあさひに運悪く遭遇。バットで武装しており危険です。さらにおばさんの部屋には、しおに会いに来た三星くん。そのうえ、状況を考えないおばさんが予定通りにマンションに火を放ち……。

おおまかな流れは、アニメ版と同じといってよさそう。ただし尺の都合かアニメ版ではなかった描写がいくつかあり、中にはなかなか印象的なものもあります。

例えば、さとうが指輪を忘れたことに気付く場面。アニメでは引き返すことがあっさり決まりましたが、漫画版はさとうの躊躇や、2人で「相談」する姿が丁寧に描かれています。2人の間の愛が、さとうからの一方通行ではなく対等になったことが表れている場面です。

happy910b.jpg


さとう&しお以外だと、あさひがしょうこの死体を発見するシーンがあったり。そのためか、あさひの怒りがアニメ版よりやや激しく、さとうとのバトルシーンも迫力あるものとなっています。

三星くんが最後にしおと会話できる場面があったりします。そこではしおが三星くんに「私きれいなんかじゃないよ」「もう、よごれちゃってるもん」と自ら明かしています。ここも、しおがさとうとの愛によって自我に目覚めたことを表すシーンといえるかも。この告白を聞いた後のためか、エピローグでの三星くんの姿もアニメとは若干異なるものとなっています。


そして、最後にマンションの屋上に追い詰められるさとうとしお。この場面自体はアニメ版にもありましたが、原作では2人の会話がかなり長めになっています。2人の誓いの言葉「しがふたりをわかつまで」を踏まえて、たとえ死でも自分たちを引き離すことはできないという強い言葉を語ったりも。

sugar910b.jpg

さとうとしおの愛、そしてしおの中でのさとうの存在が最後まで丁寧に描かれています。



アニメ版完結から1年近く経ち、ついに完結した原作漫画版「ハッピーシュガーライフ」。

おおまかな展開はアニメ版と同様ながらも、登場人物の心情などはより丁寧に描かれています。アニメ版でやや駆け足気味に見えた箇所も、納得のいきやすい自然な流れになっていると思います。原作でしか見れない描写も多数あり、いくらか印象の異なる場面もあります。みどころは多く、アニメ版視聴済みの方でも改めて見届ける価値があると思います。


一方、原作2冊分の内容を1話分に違和感なくまとめたアニメ版の素晴らしさを再確認する場面もいくつかありました。結果的にアニメ版独自の描写となった部分もいくつかあります。

例えば、取り戻した指輪をしおがさとうにはめてあげるシーン(原作ではさとうが自分ではめている)。そして、クライマックスの屋上のシーン。さとうが愛について語るモノローグがあり、そして、もしかしたらありえたかもしれない幸せな日々のイメージが流れました。効果的に使われるEDテーマもあり、アニメ版屈指の名シーンだったと思います。

原作漫画版・アニメ版ともにそれぞれの媒体の特性を最大限に活かした演出がされていたと思います。見比べてみると楽しいかも。



なおアニメ版はAmazon Prime会員なら見放題です。




【参考記事】
「ハッピーシュガーライフ」1巻・2巻(鍵空とみやき)
「ハッピーシュガーライフ」第3巻(鍵空とみやき)
「ハッピーシュガーライフ」第4巻(鍵空とみやき)
「ハッピーシュガーライフ」第5巻(鍵空とみやき)
「ハッピーシュガーライフ」第6巻(鍵空とみやき)/ ポイント50%還元セール中!
「ハッピーシュガーライフ」第7巻(鍵空とみやき)
「ハッピーシュガーライフ」第8巻(鍵空とみやき)



posted by trinder at 10:36 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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