2020年03月30日

Kindle春の大セールから未紹介作品を特集「社畜さんと家出少女」「ゆりでなるvえすぽわーる」「私は君を泣かせたい」

Kindleストアで開催中の、春の大セール。芳文社、白泉社、徳間書店などの作品が50%OFFです。3/30までなのでお早目に。

【参考記事】
Kindle春の大セール「ゆゆ式(10)」「サジちゃんの病み日記(2)」「Avalon」等50%OFF

今回はセール対象の中から、このブログでまだ紹介していなかった作品を取り上げます。



社畜さんと家出少女(タツノコッソ)


社会人の成瀬胡桃(通称ナルさん)は、女子高生の雪村つぐみ(通称ユキちゃん)と同居しています。もともとはナルさんはユキちゃんの家庭教師だったのですが、今はユキちゃんが家出してナルさんの家に居候しているという関係のようです。

ナルさんはユキちゃんを「嫁」「天使」などと呼んだり、「デート」に誘ったりしています。社畜な生活を送っているナルさんにととっては、ユキちゃんは唯一ともいえる癒しのようです。ユキちゃんの反応はクールですが、たまに本気で照れているあたりまんざらでもなさそう。ナルさんの残り香を嗅ぐシーンがあるあたり、むしろユキちゃんのほうがガチの可能性も。

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ほとんどの話がこの2人だけで進行しますが、ときどき出てくるユキちゃんの親友・ミユも気になる存在です。ユキちゃんが他の女性と仲良くしているのを見て嫉妬するかのような素振りを見せる一方、喜んでいるようなフシもあります。つかみどころのないキャラですが基本的にはユキちゃんの味方のよう。

基本的には、社会人と女子高生のイチャイチャがメインといっていい作品です。ナルさんの社畜ぶりもギャグとして笑えるレベル。ですがユキちゃんの家出の理由など、シリアスな要素の片鱗もときおり描かれます。今後の展開に注目です。



ゆりでなるvえすぽわーる(なおいまい)


お嬢様である駒鳥(こまどり)さんは、高校卒業と同時に親の決めた男性との政略結婚が決まっています。でも本当は、女の子が大好き。今からでも女の子とお付き合いしたいけど、それでは高校卒業でお別れとなってしまいます。そこで駒鳥さんは、せめて世の中の女性をネタに百合妄想しまくって百合スケッチブックに残しておこうと思い立ちました。

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そんなわけのわからない決意を聞かされた親友の雨海(あまみ)さんは、あきれながらも駒鳥さんのネタ探しに付き合うことになります。道行く女性2人を見かけては、百合カップルだと決めつけ、妄想ストーリーを百合スケブにしたためていく駒鳥さん。彼女の妄想は果たして当たっているのか、それとも……?


そんな流れで、どのエピソードも前半と後半の二部構成となっています。駒鳥さんが百合カップル(?)を見かけて妄想するのが前半パート。後半パートでは、本人たちの視点で2人の実際の関係が語られます。駒鳥さんの妄想はあくまで妄想なので真実には程遠いのですが、百合カップルであること自体は当たっていることが多いです。その点では、駒鳥さんはなかなか確かな目を持っているといえるでしょう。各カップルごとに妄想編と真相編で二度おいしいとも言えますね。


駒鳥さんのお馬鹿な妄想で展開する百合ラブコメですが、ちょくちょくシリアスな要素も出てきます。駒鳥さんに振り回される雨海さんが事実上の主人公で、作中唯一の常識人かと思いきや、ややヤンデレ。隠してはいますが、駒鳥さんへの行き過ぎた愛情がうかがえます。各エピソードに登場する百合カップルたちも、一応ハッピーエンドが多いのですが、どこか病んだ感じを内包しています。

今後、百合妄想ラブコメとシリアスのどちらの方向に進んでいくのか。目が離せない作品です。


私は君を泣かせたい


多数の百合漫画を描いている、文尾文さんの作品。全3巻が半額セール中。

お人よしだけど八方美人の毛がある羊(よう)と、ヤンキーだけど涙もろいハナの交流を描いています。羊たちの友人である美雨と葵は明確な恋愛要素があるので、こちらも注目です。

このブログでは過去に第2巻まで紹介しています。

「私は君を泣かせたい」第2巻(文尾文)

今回は、完結となる第3巻を紹介します。


まず葵と美雨に関して。2巻で葵が美雨に恋愛感情を告白したものの、美雨のほうはあくまで友達としての「好き」でした。長らく2人はギクシャクしてしまうものの、羊たちの助けもあって改めて互いの気持ちを伝えあいます。まだ同じ意味の「好き」ではないものの、少なくとも友人の関係には戻れ、今後の進展も否定されているわけではありません。

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こういう主人公の友人同士はカップル成立でハッピーエンドになることが多いような気がするのですが、葵と美雨に関してはその限りではないようです。ですが少なくとも元の関係に戻れるまでの過程を非常に丁寧に描いている点で、印象的なエピソードとなっています。


主役である羊とハナに関しては、お互いに素の自分を見せられる関係になったという感じ。羊は表面的にお人よしぶるのをやめ、ハナは涙もろい一面を隠さなくなりました。恋愛関係になったとはっきり描かれているわけではありませんが、周囲からそう誤解されるシーンがあったりするので、いろいろ想像の余地はあると思います。

全体をとしてみると、ラブストーリーというよりは、素直な気持ちを伝えることの大切さを描いた作品という印象を受けます。交際することが唯一のハッピーエンド、といった安易な結末にしなかったことで独特の味がある作品になったと思います。


 


posted by trinder at 09:55 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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