2020年08月19日

「四つ子ぐらし」6巻まで(ひの ひまり、佐倉おりこ) / 1〜4巻が50%OFFセール中!

KADOKAWA、双葉社など複数の出版社をまたいだセールが8/20まで開催中。

【参考記事】
KindleでKADOKAWA・双葉社・RYU COMICSなど半額「あの娘にキスと白百合を」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」「四つ子ぐらし」ほか

今回は一部の巻がセール対象に入っている「四つ子ぐらし」(ひの ひまり作、佐倉おりこ画)を紹介します。



ちなみに、「聖クロス女学院物語」と同じく「角川つばさ文庫」からの発行です。
 

四つ子ぐらし


一花(いちか)、二鳥(にとり)、三風(みふ)、そして四月(しづき)は四つ子の姉妹。それぞれ別々に育ち、つい最近までお互いに姉妹がいることしら知りませんでした。ですが国の支援プロジェクトに選ばれたことで、中学からは四姉妹で同居して生活することになります。

突然できた姉妹たち、しかも全員顔が同じ……。それぞれ戸惑いながらも、姉妹として認め合い、助け合いながら生きる姿が描かれます。どの姉妹にもおおむね平等にスポットが当たりますが、視点は主に三風のものになっています。

このブログでは第1巻を紹介済み。

「四つ子ぐらし(1) ひみつの姉妹生活、スタート! 」(角川つばさ文庫)/ひのひまり作、 佐倉おりこ画


この作品はなかなか人気があったようで、その後順調に続刊を重ねています。現在第6巻まで発売済み(なお第5巻は上と下に分かれていたので、第6巻は実質的には7冊目にあたります)。

巻が進むにつれて登場キャラクターも(男子・女子両方)増え、人間関係も多様化しています。姉妹が男子に淡い恋心を抱く描写がある一方、姉妹愛や女の子どうしの友情も掘り下げられていきます。

以下では、第2巻から最新の第6巻までの百合的みどころを簡単に紹介したいと思います。

各巻のみどころ


第2巻「三つ子探偵、一花ちゃんを追う! 」



しっかり者の長女・一花の様子が最近ちょっとおかしい……?心配した姉妹たちは、こっそり一花のあとをつけることになります。

一花は、千草(ちくさ)という少し年上の女の子と会っていました。一花はかつて、千草を実の姉のように慕っていました。その頃の一花は今からは想像もできないような性格だったようです。

全体的には、心温まる姉妹愛のお話となっています。過去も現在も含めて、姉妹たちは一花のことが『大好き』。少しシリアスな場面こそあるものの、微笑ましいストーリーです。


第3巻「学校生活はウワサだらけ! 」



このあたりから学校の描写が増え、四姉妹の学校での様子も描かれるようになります。舞台が学校になったことで、女子も男子もキャラクター数も増加。恋愛の話も出てくるようになります。

なお、四姉妹の間では二鳥により恋愛禁止令が出されます。二鳥いわく、「つきあいの浅い、よう知らん男子に姉妹を取られたくない」とのこと。

この流れで、姉妹それぞれが自分の初恋を語る場面があります。ここで一花は、自分の初恋が千草だったことを明かします。二花から戸惑い気味に「千草さんって、女の人やろ?」というつっこみが入りますが、一花はいたって真面目。

yogugo6nn.jpg

「もちろん、千草ちゃんは女の子よ。だけど、あれは多分恋だったと思うの。」

真剣に語る一花を見て、姉妹たちはすっかり納得。地の文(三風のモノローグ)によると、「一花ちゃんの話があまりに胸キュンだったので、私たち三人の妹はもだえた」とのことです。


一応言っておくと、この巻全体としては四姉妹が学校で巻き込まれる騒動や、クラスメイト達の淡い友情を描いたお話となっています。子供なりに異性を意識はしているようです。三風と四月は気になる男子(恋かははっきりしない)がいることが何度か示唆されていたりも。

ですがそんな中でも、女の子どうしの恋が(過去の出来事とはいえ)挿入され、そして自然に受け入れられているのは児童小説としてはすごいことだと思います。


第4巻「再会の遊園地」



四姉妹が、友人達(女子1人、男子2人)と遊園地に行くお話。

ラブコメ的な箸休め回……かと思いきや、二鳥の過去にまつわる意外とシリアスなストーリーが展開されます。たとえどんなことがあっても二鳥の味方でいる姉妹たちからは、強い姉妹愛を感じます。


第5巻 上「初恋の人の正体」下「お母さんとペンダントのひみつ」



上・下巻にわたる長編エピソード。

四姉妹は相変わらず仲が良く、冒頭部分では「パジャマパーティー」をしています。普段から一緒に住んでいる姉妹でパジャマパーティーってちょっと斬新ですね。二人分の布団に四人でねるので狭くて暑いとのことですが、よほどやりたかったのでしょう。


四姉妹が少年アイドルグループのライブに行く、というこれまでとはちょっと毛色の違う展開もあります。メンバーの1人は二鳥と会ったことがあり、二鳥の初恋の相手……らしいのですが、なにやら複雑な事情がありそうです。

なおこの二鳥の初恋の相手は、男の子とされていますがなぜか「女装」しているシーンがあります。あとときどき一人称が「わたし」だったり。別に女装趣味があるとかでもなさそうです。作中でも四姉妹が不思議がっていますが、真相は謎のまま。このあたりは今後の種明かし次第ではとても面白くなりそうな気がしますが、どうでしょうか。


初の上・下巻構成ということでストーリーにも転機があります。四姉妹の母親を自称する麗(うらら)という女性が再登場し、これまでの行動の真意が明かされます。これまでとってきた行動の背景には、彼女の姉への思いがあったようです。これも1つの姉妹愛のエピソードだと思います。


第6巻「夏のキャンプは恋の予感 」



2020/7/14発売で、現時点の最新巻。四姉妹といつもの仲間でキャンプに行く、夏らしいエピソードです。

湊くん(男子です)をめぐり、三風と友人の杏でちょっと三角関係っぽい展開があります。このあたりは児童小説らしい感じの、微笑ましい淡い恋心という感じ。

ただし三風は、けっきょくのところ自分の湊くんへの気持ちが恋なのかどうかわからないとも(地の文で)述べています。そんな三風の現在の気持ちは、

「でもねっ、そのかわりに、ひとつ、わかったことがあるよ。私、姉妹のこと、恋とも友情とも違うけど、すっごくすっごく、特別に大好きなんだ、ってこと!」


この台詞に、現時点での「四つ子ぐらし」の作風も集約されているように思います。恋や友情ではないにせよ、姉妹の関係が今は一番特別で大切。突然四つ子の姉妹ができるというユニークな設定を活かしつつも、中学生らしい素直な気持ちを等身大に描いた作品という印象です。ここからどう展開するのかはまだまだ読めませんが、四姉妹の成長を見守っていきたくなります。




 


posted by trinder at 16:23 | Comment(0) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。