初恋*れ〜るとりっぷ
主人公のそらは、幼い頃に出会ったお姉さんに憧れ、鐘ノ台高校の鉄道部に入学しました。お姉さんの正体は、現在は鉄道部の顧問となっているまひろ先生。とてもマイペースなまひろ先生は、そらの想いを知ってか知らずか、そらを鉄道のディープ世界に引き込んでいきます。
そらとまひろ先生、そして鉄道部の仲間たちの賑やかな日常を描く作品です。
【参考記事】
「初恋*れ〜るとりっぷ」第1巻(永山ゆうのん)
「初恋*れ〜るとりっぷ」第2巻(永山ゆうのん)
現在、1・2巻は50%OFFセールの対象となっています。
【参考記事】
Kindleストアで96円セール「RPG不動産」「スローループ」「魔王の娘からは逃れられない」他
第3巻
第3巻でも鉄道×百合なストーリーが展開されています。
そらは控えめながらも好意を伝えようと頑張っていますが、天然なまひろ先生は、あくまで鉄道が好きだという話だと誤解。そして鉄道講座が始まってしまうのがお約束のパターンです。
2巻では遠出するお話もありましたが、今回は学校周辺のローカルネタが多め。原点回帰な雰囲気があります。
ちなみに「あの娘にキスと白百合を」や「はなにあらし」とほぼ同じエリアを舞台にしているらしく、モデルが共通と思われる場所がいくつか登場しています。探してみると面白いかも?

※「初恋*れ〜るとりっぷ」3巻

※「はなにあらし」3巻
完結編ということで恋愛面でもしっかり進展があります。まず中盤では、くるみ&りんねのカップルが主役のエピソードがあります。1巻で少し出てきた他校の鉄道研究部の2人ですね。くるみは卒業が近いらしく、りんねは彼女のために最高のデートをしたいと考えています。そら達はそのサポートを引き受けることになります。
後半では、そらをヤンデレ気味に慕っている幼馴染・プリシオンが再登場。何をされるのかと思ったら、普通にデートに行って楽しんでいるようにも見えます。

ですがそらにはまひろ先生という想い人がいるため、プリシオンとの過剰なイチャイチャには遠慮気味。
クライマックスは、プリシオンとまひろ先生が、そらをかけて勝負するという展開になっています。といっても行動するのはそらで、どこかの駅に隠れているまひろを、ヒントをもとに探し出すというルールです。もしできなければ、そらはプリシオンのものになります。
正直百合的にはどちらでも可と言えなくもないですが、そこはメインヒロインであるまひろ先生が面目躍如。そらはまひろ先生への強い思いで行動し、見事にまひろ先生を見つけ出します。そしてついに告白。これまで真意が微妙に謎だったまひろ先生ですが、そらの気持ちが恋愛の意味であることをついに理解します。最後はもちろん、ハッピーエンドです。
鉄道×百合というテーマで最後まで突っ走っており、とても楽しい作品でした。百合ものの中でも先例の少ないジャンルなので、強い個性を発揮していると思います。きらら系の日常4コマ漫画で、女の子同士の恋愛を明確に描いているという点からも貴重な作品ですね。興味がある方はぜひ読んでみてください。
(kindle版あり)